124話
上段斬りの構えをした少年から凄まじい殺気を感じ身構える。
「ほんと殺気には敏感だね」
「うるせ」
「そして、図星がされると口調が分かるよね」
殺意の籠った上段斬りに放たれ少年の刀に目を奪われる。刀が囮とは気づかずに腹を殴られる。
「うっ。」
「きみは単調すぎる。力に頼りすぎで技も未熟。大体、宝具頼りすぎなんだよ。だから勝てるはずの相手すら負ける。」
痛い所を突かれる。全くその通りだ。俺は宝具に頼りすぎだ。俺の剣術は、まだ道半ば。
「そんなこと遠の昔に知ってるよ」
「へぇー。なのに鍛えないよね……図星付いたからって目を背けるな」
商会で忙しかったんだよ。鍛えてる暇なかったんですよ。宝具神殿だって・・・潜ってましたねえ。うん。今考えると鍛える暇あったよね。ふぅ。
「あーもしかして今頃反省してるの?」
「そんなことな……いよ」
「じゃ。こっち見てよ。はあ。もういいや。今のきみを倒しても意味ない気がしてきた。」
少年は刀を捨て大きなため息をついて後ろを振り向くて歩き始めた。
「ついてきて」
そう言われ少年についていくと月が水面と重なると月の前に扉が現れる。
「さあ。あれがここから出るための扉だからさっさと出て行け」
「え? まだ認められてないんだけど?」
「そうだね。 クロエさんから剣術のイロハ学んでクロエさんに一撃与えられた認めてもいいよ」
クロエに一撃か。与えられる気しないんだけど。この少年にも勝てる気しないんだよなぁ。クロエの方がまだ活路が見える気がする。
俺は扉に手をかける。
「またね。」
「ルクス。キミは……いやなんでもない。無理だと思うけど頑張ってね」
扉を開くと眩い光が溢れ出す。




