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サンガリオン  作者: 白野シャチ
三章 奈落の迷宮

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120/131

120話

 天が青く真っ白い光球が燦然と輝いている。どうして俺は寝そべっているのだろうか。起きやがりたくても起き上がれない。

 身体中が痛い。魔力も気力も尽きた。


「いつまで寝ているのですか?」


 クロエの声が聞こえる。声を聞いただけで身体が震える。これは恐怖だ。逃げたい。逃げたいけど逃げれない。


「や、休ませてください く、クロエさん」

「ダメだ。時間がない さっさと立て」


 このウサギは何言ってるんだろ。こんな満身創痍で立てるわけがない。

 もたもたしているとクロエが俺の腹に飛び乗る。


「く、クロエさん 重い」

「ア゛?」

「何でもありません。起きるので退いてください」

「ならよし」


 クロエはそう言ってピョンとジャンプして俺から離れてくれた。

 身体中の痛みを我慢して起き上がる。起き上がっただけで激痛が走る。

 何故ここまでボロボロになったかと言うとクロエの訓練のせいだ。

 実戦で魔力の使い方を教えてくれたが失敗する毎に吹き飛ばされ叩きのめされる。休みもなく実戦式特訓で教えてくれたがまだ月影の冷気を全身に纏うことができない。

 月影の能力は冷気の刃を飛ばす事と冷気を鎧にすることができるらしい。


「ルクス。さっさと月影を使いこなせそれと月影は宝具ではない。それは紛れもない神器だ いい加減認めろ」

「頭じゃ分かっていますよ」


 そう月影は宝具ではない。天使が作りし神器だとクロエから教えられた。あのネコめ、ツクヨミのレプリカとか嘘つきやがって。

 つまり宝具では、ないため、ただ魔力を流しても真の力は発動しない。宝具なら魔力を流せば力が使えた。しかし、それができない今、苦戦していると言うわけだ。

 そして、月影を使いこなせないとボコボコにされる。


「さっさとかかってこい!」


 クロエは仁王立ちして長耳を折り曲げたり立てたりして俺を挑発する。

 さて、やりますか。

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