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サンガリオン  作者: 白野シャチ
三章 奈落の迷宮

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103/131

103話

ぽたん。ぽたん。と水の落ちる音が聞こえる。

 冷たい微風が頬を撫でられ目を覚まし軋む身体を起こし周りを見渡す。

 光源がなく真っ暗な部屋。


「ここは、どこだ。――頭が少し痛いし身体が痛い。」


 額に手を置いて立ち上がる。

 暗い部屋に目がようやく慣れ周りの状況がわかってきた。

 地面の中をドーム型にくり抜かれた部屋。真上には、俺がきた落ちてきたと思われる穴があった。


「登るのは、無理そうだ。にしてもここ何層目だよ。」


 とりあえず亜空間収納から松明取るか。・・・あれ、亜空間収納に入れていたはずのモノがほとんどないんだけど。月影と一ヶ月分ぐらいの食料と水だけ?。

 あ、精霊王が何かやったな。うっうう。紫電が使えないし。ここに居ても仕方ない。脱出しますか。

 部屋を隈なく探すと外に繋がる穴を見つけそこを通ると五メートルぐらい歩くと次の部屋へとつながっていた。

 そこに足を踏み入れた瞬間。

 部屋全体が明るくなり、白いタイルに白い煉瓦の壁、大理石の天井、部屋全体が明らかになった。

 

「相変わらず白い。てかここ。何階層だよ。」


 カシャ、カシャと金属板が擦れ合う音、おそらく鎧を着た何者かの足を音が聞こえ足音が鳴る方へと目を向ける。

 甲冑を着たリザードマンが現れた。

 甲冑を着たリザードマンは、槍を持ち、刀を帯刀していた。


「・・・前世でも見たことないな。」


 とりあえず、侍リザードマンと呼ぼう。

 侍リザードマンのつぶらな瞳と目が合った瞬間、いきなり激昂して槍を前に構え突撃してくる。

 急いで月影を取り出して槍を絡め真上に弾くと侍リザードマンは、驚くことなく冷静に刀を抜刀動作に入る。

 咄嗟に一歩下がり侍リザードマンに空を斬らせ、俺は、一歩踏み込んで喉を狙った突くを放つ。

 侍リザードマンは、首を曲げ俺の突きを回避する。だが首の皮を掠めた。

 互いに一歩、下がる。

 大きく空気を吐き呼吸を整える。


「グァアラ!」


 凄まじい咆哮とともに、頭上まで刀を振り上げ、侍リザードマンが地を蹴った。鋭く半円を描き俺の懐に飛び込んでくる。

 その攻撃に合わせ真横に薙ぎ払い刀を右側へと弾き、すぐさまに頭上まで振り上げ一歩前へ踏み込み、真下に振り下ろす。甲冑に弾かれるとなく肌を抉り血飛沫が飛ぶ散る。「ギルゥ」という鈍い悲鳴を上げる。


「鎧は、思ったよりも柔い。なら行ける!」


 攻撃を止めず、左下から右上に斬りあげ左上から右下に斬り下げる。

 正面にバツの字を描かれた侍リザードマンは、膝から崩れ真後ろに仰け反ると身体中に亀裂が入る。

 その亀裂から魔力が漏れガラスが砕かれたのような爆発音が鳴り響くと共に爆散した。


「ふぅ。終わった。こいつ、思った以上にタフだったな。」


 張り詰めていた空気を吐き出して侍リザードマンがきた道に目を向けて進む覚悟決めて先に進む。

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