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サンガリオン  作者: 白野シャチ
二章 学園と勇者

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102/131

102話

 月影を試したことがなかったため、その効果まで知らなかった。

 レプリカと聞いていたから普段使いにいいかなぁと思っていたけど忙しくてそのまま忘れて紫電作ってしまった。

 月影を使ってわかった。見た目は、ツクヨミに瓜二つだけど、その性能は、ツクヨミに比べるもなく劣っているがアクアには、有効打を与えられるはず。


「ふぅ。ロイド君は、そのまま、防御に回ってください。アクアは、俺が相手しますので」

「わかりました!」


 一歩前出るとロイドの持つ剣が真っ白に輝きを放ち周り一面を包む。

 その眩い光に目を左腕で覆う。

 光が収まるとロイドの背後に見知らぬ女性が浮いていた。


「あ、貴女さまは!」


 アクアは取り乱しその場に土下座する。女性は、ゆっくりとアクアまで浮遊してアクアの頭を踏みつける。


「ねえ? アクア。やりすぎよ。彼らが死んだらあの人から私が怒られるの。――アクア責任取れるの?」

「王様!申し訳ありません!」

「お仕置きは、あとでするからね? 準備していてね」

「・・・は・・・い」


 さっきまでのアクアとは、違い、強敵というか威厳がまるでなくなった。

 あの人が精霊王。

 精霊を束ねる王にしてこの世界最強種。全ての属性を使い神に最も近き存在。

 敵対したら終わりだ。勝つ手段すらない。アクアですら勝機がなかった。致命傷を与えられるかどうかだったし。はぁ。それ以上の存在が目の前にいる。魔王よりも厄介な相手。

 ゲームだった時は、掠っただけで即死だったし敵対しないようにしないとな。

 あれそう言えば今、ロイドの剣から顕現したよね。

 つまり、ロイドの仲間ってことだよね。

 精霊王は、振り返り俺の顔を覗く。

 その瞳に吸い込まれそうになる。目を逸らしたいのに逸らすことが出来ない。金縛りになったような変な感じだ。


「へぇー。聞いてた通り無茶してきたのね」


 ニコッと微笑まれると身体が動かせるようになった。思わず一方下がってしまった。

 精霊王は、キョトンとしてまた微笑む。


「大丈夫よ。私たちは貴方の味方だからそう警戒しないで。 ね?」

「わかりました。ルクス君は、それまともに使えるように今から特訓ね?」

「はい?」


 精霊王に額を人差し指で突かれると足元の地面が無くなって真っ逆さまに落ちていく。


「ぎゃーーーー!」


 急速に小さくなっていく光。無意識にそれを掴もうと手を伸ばす。

 掴めるはずのなく、落下感で身が縮む。ただただ、消えていく光を見つめることしかできなかった。

これにて第二章、完結となります。

次の話から第三章が始まりますのでぜひこれからもサンガリオンをよろしくお願いします。

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