101話
アクアの膨大な魔力に共鳴するようにロイドの魔力も乱れる。
「ロイド君。魔力の流れに逆らわない方がいい。魔力の流れに乗るんだ。」
ロイドは、きょとんとして俺を見るその目は、苦しそうに思える。
「え? でも暴走してしまいます。」
「それは、若干違う。魔力の流れを無理やりに止めようとするから溢れ決壊し暴走する。暴走しないためにある程度の魔力を消費するだ。」
「はい。やってみます。」
ロイドの放出する魔力が若干上がった。苦しそうな表情も少し和らいだ。
「さて。ロイド君。魔力障壁は、使えますか?」
「はい。出来ます。」
「それは良かった。ならシリウスたちに魔力障壁を分厚く張ってください。」
ロイドは、振り向く左手をシリウスたちに向ける。
「――わかりました。」
シリウスたちを包むように魔力障壁が張られて行く。
アクアの頭上には、巨大な水の球体が作られていっている。
さて、まずは、あれの対処か。
あの障壁なら心配ないだろうし。後ろを気にせず戦える。しかし、有効打を与えるためには、紫電だけでは、きついか。ネコから貰った刀を使うか。
亜空間収納からツキヨミのレプリカ、【月影】を取り出す。
月影を取り出した瞬間。アクアは、目を丸くしていた。
「あんた。それは、」
驚いた様子のアクアは、震えた手です月影を指差す。
「これ? ネコさんからツクヨミの代わりに使ってくれ言われたレプリカですよ。名は月影。」
「そ、そう。」
「どうしたんですか?」
「いえ。――じゃあ、死なないでね。」
アクアはそう言って大人数人が入れるぐらいの水の球体を俺たちに放つ。
ロイドは、焦り半透明の剣を数本を一瞬で作り出した。
「ロイド君は、防御してください。」
俺はそう告げて月影を鞘から抜刀し水球に向かって斬撃を飛ばす。
斬撃と水球が衝突した瞬間。水球は、凍り砕け雪のように降り注ぐ。
何が起こった。今凍ったよね。これまさか氷属性の武器ですか。え、これ使ってればワンチャン倒せた。
ロイドは、口を開け俺を見ていた。自然とロイドから目を背けてしまう。
「それ。やっぱり氷属性の魔剣だったか。冷気纏ってたからもしかしてとは思っていたけど。あんた。なんで鼻っから使わなかったわけ? 私のこと馬鹿にしてるの? それともそれ使ったことなかった?」
俺が月影を使わなかったことで怒りがどっか行ったらしいアクアは呆れたように月影を指差した。俺はアクアからも目を背ける。




