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4-4

途中で体の向きを変えたが、何を話していいのかわからず、健吾は片腕を取られ誘導されるままに進む。駿も無言で二人の間に沈黙が落ちる。しばらく進むと高架下の広場につき、駿が足を止めた。


つかまれていた左腕を駿が引く。突然のことに体が傾く。気づくと駿に抱きしめられていた。


「あーもー、可愛すぎ!」


そう言いながら俺の肩に顔をうずめる駿。やめろと言いながら、腕から逃れようともがく。


「健吾、さっきマネに嫉妬したでしょ」


耳の横で呟かれる。確信めいた言葉に健吾は黙り込む。無言になった健吾の耳が赤く染まり、それが答えのように駿が笑みを深める。


「俺のこと好きでしょ、健吾」


少し顔を話した駿が顔を覗き込みながら言う。俺は視線をさまよわせる。嫉妬…はしたかもしれない。だが、これが好きかはわからない。駿といるのは好きだが、それは恋愛感情ではないと思う。いや、そもそも男は俺の恋愛対象ではないはず。巧と大貴が近くにいるせいで忘れていたが。


駿が体を離した。ぬくもりが遠ざかり冬の風が二人の間を通り過ぎた。少しだけそれを寂しく思う。


「…好きじゃない」


そう告げたのに駿は笑った。


「それは友達として?恋人として?」


その質問の意味に気づき、口ごもる。そんな健吾の様子に気をよくした駿はゆっくりと健吾の身体を抱き寄せた。その手つきはゆっくりとしていて、逃げることも振りほどくこともできたのに、健吾はされるがまま抱きしめられる。


「もっと俺のこと男として意識して」


甘くささやかれた言葉は健吾の身体にじわりと吸い込まれた。


吹き付ける乾いた風が火照った体にちょうどよかった。




ーfin


(駿のことをガッツリ意識した健吾が、駿の手に落ちる未来はそう遠くないはず)


当初の予定ではまったり第三者目線のBLモブの話を考えていたはず(5年以上前のことで記憶が定かではない)なのに…。今更、昔の文章を見返すのは悶絶モノなのだけれど、放置も気になって仕方なかったので、とりあえず収まるところまででおしまい☆

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