表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
10/11

4-3


「はあぁ~」


多くくため息をつく。手元のおみくじを恨めしく見つめる。


「正月から【大凶】って、ある意味スゲーよ」


半笑いで言う巧は大吉。その横で真面目な顔をした大貴も大吉。


「ここがどん底だからあとは上がるだけじゃん」


慰めているのか、からかっているのかわからない二人の言葉を聞きつつ大凶のおみくじを紐に結び付ける。吹き付けた風が所在なさげになおみくじを揺らした。



参拝の列に逆行するように鳥居に向かう。時折顔見知りを見つけては新年のあいさつを交わした。


「あ…」


何かを見つけたのか巧が立ち止まる。大貴と健吾もその視線を追う。


「…駿」


こちらに気づいたのか、鳥居の近くにいた駿と視線が交わる。小さく笑みを浮かべた駿はこちらへ足を向けた。


三人があいさつを交わす横で健吾は駿と横にいた女の子のことを思い出す。視線を落とすと先ほど彼女が触れていた腕が目に入る。付き合っているのだろうか。抑えていた疑問が首をもたげる。彼女のことは知っていた。学年でも中心にいて話したことは無いが名前は知っていた。


「じゃあ、俺らこっちだから」


健吾が浮かない顔をしている中、話終えたのか大貴と巧が帰ろうとする。この後は三人で大気の家に行く予定だったので健吾もそれに続こうとする。


「それじゃ…」


そこまで言うと駿に腕をつかまれた。いきなりのことで驚く。


「健吾はこっちね~」


有無を言わせない力で逆方向に引きずられる。こちらを向いたままの巧と大貴が生暖かい視線を送る。


「「ご愁傷様」」


言いながら気持ち悪い笑みを浮かべた二人は、健吾のこれからを合掌して見送ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ