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貧民出身の俺、王立剣術院で半年間ただ素振りしてただけなのに“完成された剣”だと見抜かれて最強への道が始まった〜姉妹を取り戻すために成り上がる〜  作者: シラセユウ


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第7歩兵隊

お読みいただきありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

「俺、怪我治ってないんだけど……」


思わず漏れた。



ケッヒル大佐は、こちらを見る。


鋭い目。



「アストリア」



「は、はいっ」


リシェルが慌てて姿勢を正した。



ケッヒル大佐が短く言う。


「エイゼンシュタインの面倒を見ろ」



一瞬。


リシェルの目が丸くなる。


だが、すぐに。


表情を引き締めた。



「……はい」


「わかりました」


声は落ち着いている。



……けど。


なんかちょっと嬉しそうじゃない?



リシェルは、俺の手を握ったまま小さく頷いた。


リシェル。


だから近いって。



「レオン」



「おります」


即答だった。



空気が変わる。


さっきまでと違う。


完全に軍の返事だった。



……え?


レオンって、そんな感じなの?



ケッヒル大佐が続ける。


「お前も同行しろ」



「了解しました」


迷いがない。



本軍兵士たちの視線まで変わっていた。


なんだこれ。


扱い違くね?



グリードが、小声で呟く。


「おい」


「やっぱあいつ、普通じゃねぇな……」



アルスが苦笑する。


「“ヴァル”の名持ちだからねぇ」



……ヴァル?



クレイスが静かに補足した。


「ヴァルクレイン王国において、“ヴァル”を冠する家名は、現王家と縁を持つ古家にのみ許されています」


銀のレンズが淡く光る。


「ヴァルハルト家は、その中でも特に王家へ近い」



え。


待て。



じゃあ。


「レオン、お前……」



レオンが、露骨に嫌そうな顔をした。


「見るな」



「いや見るだろ!」


なんなんだよもう!



ミオまで固まっていた。


「えぇぇ……」


「王家の人だったんですか……?」



「遠縁だ」


レオンは短く答える。



遠縁?


充分すげぇよ。



その時だった。



廊下の奥から。


重い足音が響いてきた。



ドン。


ドン。


ドン。



本軍兵士たちが、無言で道を開ける。



でかい。



いや、デカすぎる。



筋肉の塊みたいな男が現れた。


背中には、大剣。



しかも酒臭ぇ。



「おーおー」


「なんだァ?」


「ガキが増えてんじゃねぇか」


豪快な声だった。



グリードが、若干引いている。



ケッヒル大佐が低く言う。


「酒は抜けたか」



男が、大声で笑った。


「抜けるわけねぇだろ!」



うわぁ。


この人絶対ヤバい。



でも。


周囲の本軍兵士たちは、誰も笑っていなかった。



むしろ。


少し安心した顔をしている。



……なんだ?


この人。



男は、俺たちを見下ろした。


特に。


俺を。



「ほぉ」


目が細くなる。


「お前が例の坊主か」



嫌な予感しかしねぇ。



男は、ニヤリと笑った。


「ドルガン・バレスだ」


「第7で一番強ぇ」



うわ。


自分で言ったよこの人。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


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