表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貧民出身の俺、王立剣術院で半年間ただ素振りしてただけなのに“完成された剣”だと見抜かれて最強への道が始まった〜姉妹を取り戻すために成り上がる〜  作者: シラセユウ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/53

突破

お読みいただきありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

カイゼルが笑った。



それだけで。


中央の空気が、変わる。



敵兵が一歩引く。


味方兵が息を呑む。



ケッヒル隊長だけが、静かに前を見ていた。


「中央、押し上げる」


低い声だった。



その一言で、兵列が動く。



「行くぞォ!!」


グリードが吠える。



大剣が石畳を砕きながら振り抜かれる。



ドォンッ!!



前にいた敵兵が、まとめて吹き飛ぶ。



その隙を、カイゼルが進む。



歩くだけだった。



だが。



その一歩ごとに、敵の列が割れていく。



黒装束の二人が左右から飛び込む。



速い。



鋭い。



だが。



ブォンッ――!!



片手で振られた剣が、二人まとめて薙ぎ払った。



壁へ叩きつけられ、動かない。



「……なんなんだ、あれは」


敵兵の声が震える。



中央が崩れた。



「今だ! 前へ!」


ケッヒル隊長の声が響く。



槍列が伸びる。


盾列が押す。



ヴァルクレイン兵が、一気に前へ出た。




その右列。



青い影が走る。



ルー・シャウだった。



敵兵の槍を紙一重でかわし、懐へ滑り込む。



「遅いって言ったでしょ」



首元へ刃が走る。



敵が崩れる。



その背後。



双剣が光る。



フィオ・グランネル。



交差した二本の刃が、敵の剣だけを弾き飛ばす。



「武器は丁寧に扱いましょう」



笑ったまま、肩で押し倒す。



右列の兵たちが勢いづく。


「続けぇ!!」



列が前へ伸びる。




左列では。



「そこ、詰めろ!」


レオンの声が飛ぶ。



兵たちが即座に動く。



崩れかけていた隙間が埋まる。



その前へ、敵兵二人。



エイゼンが踏み込む。



刃を受け流す。



ズラす。



「――フィネア!!」



ザンッ――!!



一人の体勢が崩れる。



そのまま肩をぶつけ、もう一人を押し返す。



「通さねえ!」


左列の兵が吠える。



流れが繋がる。




中央。



ギィンッ――!!



シンと黒外套。



剣戟の火花が絶えない。



黒外套が笑う。



「面白い」


「だが、中央が割れたぞ」



シンは答えない。



踏み込み、連撃。



黒外套が初めて半歩下がる。



その瞬間。



カイゼルが横を通った。



黒外套の目が、わずかに細くなる。



「……なるほど」



初めてだった。



あの男が、警戒を見せたのは。




リシェルは走る。



左列へ。


中央へ。


右列へ。



傷兵へ光を送る。



「まだ立てます!」



兵士が立ち上がる。



槍を握り直す。



各列に、声が戻っていく。




だが。



門の奥から現れた増援は、まだ尽きない。



十。


二十。



さらに続く。



レオンの表情が険しくなる。


「切りがない……」



ケッヒル隊長が剣を上げた。


「なら、道を断つ」



中央を見る。



カイゼルを見る。



カイゼルは肩に剣を乗せたまま、前を見ていた。


「壊せばいいんだろ」



次の瞬間。



地面が、鳴った。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


少しでも面白いと思っていただけたら、


・ブックマーク

・評価(☆☆☆☆☆)

・感想


などいただけるととても励みになります!


今後も更新していくので、よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ