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貧民出身の俺、王立剣術院で半年間ただ素振りしてただけなのに“完成された剣”だと見抜かれて最強への道が始まった〜姉妹を取り戻すために成り上がる〜  作者: シラセユウ


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降臨

お読みいただきありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

――ドォンッ!!



王城内門の巨大な扉が、内側から震えた。



敵も、味方も、動きを止める。



黒外套の男だけが、静かに目を細めていた。



もう一度。



――ドォンッ!!



鉄の閂が軋む。



兵たちの喉が鳴る。



「……何だ」


誰かが呟いた。



三度目。



――ドォンッ!!!!



轟音。



扉が、外側へ弾け飛ぶ。



砕けた鉄片と木片が雨のように舞った。



煙が上がる。



白い埃の向こう。



一つの影が立っている。



でかい。



それだけで、わかる。



いや。



大きさだけじゃない。



そこに立っただけで、広場の空気が重くなった。



「……は」


グリードが、笑いかけて止まる。



リシェルが息を呑む。



レオンは無言のまま、わずかに口角を上げた。



シンだけが、前を見たまま動かない。




影が、一歩出る。



石畳が沈む。



また一歩。



敵兵が、無意識に下がる。



誰も命じていない。



それでも、道が開いた。





煙が晴れる。



カイゼルだった。



肩幅の広い巨躯。


傷だらけの外套。


片手に握られた大剣。



そして。



何より。



面倒そうな顔。



「……遅えっすよ」


思わず口から出た。



カイゼルは、ちらりとこっちを見る。



「うるさい」


低い声だった。


それだけ。



次の瞬間。



黒装束の一人が叫びながら飛び込む。



速い。



かなり強い。



だが。



カイゼルは見ていなかった。



片手で剣を振るう。



ブォンッ――!!



風が鳴る。



敵兵の身体が、まとめて吹き飛んだ。



後ろの三人ごと、壁へ叩きつけられる。



広場が静まり返る。




「……なんだよ、それ」


グリードの声が震えていた。



黒外套の男が、初めて剣を正面に構える。



笑っていない。



「ようやく現れたか」


カイゼルは肩を鳴らす。


「雑魚が多すぎる」



その一言で、敵兵たちの顔色が変わる。



ケッヒル隊長が、わずかに息を吐いた。


「遅い」



「来ただけ感謝しろ」



初めて。


隊長の口元が、少しだけ動く。



笑ったのかもしれない。



レオンが剣を上げる。



「前線、押し返す!」



兵たちの声が戻る。



グリードが吠える。


「行くぞォ!!」



シンが、黒外套へ踏み込む。



今度は、一人じゃない。



その横を、カイゼルが通る。



地面が鳴る。



俺の胸も鳴る。



熱い。



これだ。



こういうのだ。



剣を握る。



「……やるか」



踏み込む。



戦場の流れが、変わった。



だが。



黒外套の男は、まだ笑っていた。



「面白い」



その背後。



開いた門の奥。


暗い回廊の先に、さらに人影が現れる。



一人じゃない。



十。



二十。



まだ続く。



「……は?」



息が止まる。



カイゼルが、初めて奥を見る。



「……めんどくせえな」

ここまで読んでいただきありがとうございます!


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