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貧民出身の俺、王立剣術院で半年間ただ素振りしてただけなのに“完成された剣”だと見抜かれて最強への道が始まった〜姉妹を取り戻すために成り上がる〜  作者: シラセユウ


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外の気配

お読みいただきありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

「――本日より、一部訓練を変更する」



ざわつく訓練場。


朝一番。


教官の声が、いつもより硬い。



「選抜対象者は、後ほど別途指示を出す」



選抜。


またその言葉か。



「その他の者は、通常訓練を継続」



……はいはい。


どうせ俺は“その他”ですよ。



「解散」



ざわざわと人が動き出す。



「おい」


グリード。


「聞いたか?」



「聞きましたよ」



「選抜だぞ」



「関係ないでしょ」



「まあな」



あっさり認めるな。



「でもよ」


少しだけ声を落とす。


「なんかおかしくねえか」



「何が」



「空気」



……ああ。


それはちょっと思った。


いつもと違う。


妙にピリついてる。



「昨日の鐘もそうだしな」



「……あれ、やっぱ普通じゃないんすか」



「普通じゃねえよ」



だよな。



「なんかあんのかね」



「さあ」



興味ない、とは言い切れない。


でも。



「今は関係ないでしょ」



そう言って、棒を持つ。


振る。


スッ――


ズラす。


ほんの少し。



「……お?」


グリードが覗き込む。


「なんか変わったな」



「まあ、ちょっとだけ」



「気持ち悪いな」



だからそれやめろ。


でも。


悪くない。



そのとき。


遠くの門の方がざわついた。



「……なんだ?」



人が集まっている。


見習いじゃない。


教官たちも混じってる。



「見に行くか」


グリード。



「いや、怒られるでしょ」



「バレねえよ」



絶対バレるやつ。


でも。


少しだけ気になる。



「……ちょっとだけ」



結局行く。


門の近く。


人垣の隙間から、覗く。



そこにいたのは――



見たことのない連中。


鎧が違う。


色も、形も。


この国のものじゃない。



「……他国か?」


誰かが呟く。



「東の連中らしい」


別の声。



……東。


昨日の。



「なんでこんなとこに」



「交流だとよ」



交流ね。


にしては。


空気が硬い。


笑ってるやつ、誰もいない。



その中の一人。


目が合う。



黒い装束。


細身。


剣が、妙に長い。



「……」



一瞬。


視線がぶつかる。



――ゾクッ


背筋が冷える。



なんだ今の。


ただ見られただけなのに。



「おい、行くぞ」


グリードが腕を引く。


「見つかる」



「あ、はい」



その場を離れる。


でも。


さっきの視線。


頭から離れない。



「……なんだったんだ、あれ」



「さあな」


グリードも少しだけ真面目な顔。


「でもよ」


ぽつりと。


「選抜って、あいつらとやるんじゃねえのか」



……は?



「いやいやいや」


思わず笑う。


「まだ見習いですよ、俺ら」



「関係ねえだろ」



軽く言うなよ。


でも。



「……まあ」



ありえなくはない。


この空気。


このタイミング。



「めんどくせえな」


本音が出る。



「だな」


グリードが笑う。



そのとき。


後ろから声。



「見ていたな」



振り向く。


ケッヒル隊長。



うわ、バレてた。



「いや、これはその」



「別に構わん」



え?



「いずれ嫌でも関わる」



……ほら来た。


その言い方。



「今のうちに、見ておけ」



そう言って。


門の方を見る。


その目は。


少しだけ、鋭い。



「お前たちは」


ぽつりと。


「もう、内側の人間じゃない」



……は?



意味わからん。


でも。


なんとなく。


わかる気もする。



「戻れ」



「はい」



その場を離れる。



でも。


さっきの黒い剣士。


あいつの目。



あれは――



ただの見習いを見る目じゃなかった。



「……めんどくせえことになりそうだな」


ぼそっと呟く。



それでも。


手は止めない。


棒を構える。



スッ――



ズラす。


ほんの少し。



さっきより。


少しだけ、鋭く。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


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