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貧民出身の俺、王立剣術院で半年間ただ素振りしてただけなのに“完成された剣”だと見抜かれて最強への道が始まった〜姉妹を取り戻すために成り上がる〜  作者: シラセユウ


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北から来た者

お読みいただきありがとうございます!


第二部の北部編に入りましたが、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです。


今後ともよろしくお願いいたします。

夕方。


ようやく。


最初の宿場町が。


見えてきた。



大きくはない。


街道沿いに。


宿屋と店が。


並んでいる。



「今日は」


「ここで休みます」


クレイスが。


静かに言う。



荷馬車は。


ゆっくり。


町へ入った。



その時。


俺は。


違和感を覚えた。



広場には。


荷馬車が。


何台も。


止まっている。



旅人ではない。


家族連れだった。


子どもを抱く母親。


荷物を守る父親。


毛布に包まる老人。



皆。


疲れ切った顔で。


言葉少なに。


座り込んでいた。



「クレイス」


俺は。


小さく声を掛ける。


「あれは……」



クレイスも。


静かに。


広場へ目を向ける。


「……行きましょう」



その時だった。


幼い子どもの。


泣き声が響く。



母親が。


そっと抱き寄せた。


「大丈夫」


「もう」


「北へは」


「戻らないから」



子どもは。


黙って。


母親の胸へ。


顔を埋めた。



思わず。


足が止まる。


「どういうことだ……」



レオンが。


静かに言う。


「今は」


「宿へ入ろう」



俺は。


小さく頷いた。



クレイスが。


宿へ入っていく。



俺たちは。


荷を降ろし始めた。



広場では。


誰も。


大きな声を出さない。


子どもたちも。


親のそばを。


離れようとはしない。



風が吹く。


宿屋の看板が。


小さく軋んだ。


その音だけが。


妙に。


耳に残る。



俺は。


もう一度。


広場を見渡した。



誰も。


笑っていない。



それだけで。


十分だった。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


少しでも面白いと思っていただけたら、


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・評価(☆☆☆☆☆)

・感想


などいただけるととても励みになります!


今後も更新していくので、よろしくお願いします!

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