決意
お読みいただきありがとうございます!
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。
部屋の空気が。
止まった。
誰も。
すぐには。
言葉を返せない。
最初に口を開いたのは。
ケッヒルだった。
「駄目だ」
低い声。
それだけで。
十分だった。
フィナは。
真っ直ぐ。
ケッヒルを見る。
「どうしてですか」
「危険だからだ」
短い。
迷いのない答え。
クレイスも。
静かに続ける。
「今回の調査は」
「何が起こるか」
「私にも予測できません」
「護衛すべき方を」
「これ以上」
「増やすわけにはいきません」
レオンも。
腕を組む。
「北部は」
「戦場とは違う」
「得体の知れない場所だ」
「甘く見ないほうがいい」
フィナは。
何も言わない。
ただ。
うつむくだけだった。
その姿を見て。
リシェルが。
そっと声を掛ける。
「フィナ」
「私も」
「行きたい気持ちは」
「分かる」
「でも」
「本当に危ないの」
優しい声。
だからこそ。
重かった。
やがて。
セレーナが。
静かに口を開く。
「フィナ」
「今回は」
「王都に残りなさい」
「それが」
「王家の務めです」
フィナは。
ゆっくり。
顔を上げた。
その瞳には。
涙はなかった。
「嫌です」
部屋の空気が。
再び。
止まる。
「私は」
「行きます」
「シュトックと」
「一緒に」
ここまで読んでいただきありがとうございます!
少しでも面白いと思っていただけたら、
・ブックマーク
・評価(☆☆☆☆☆)
・感想
などいただけるととても励みになります!
今後も更新していくので、よろしくお願いします!




