王城
お読みいただきありがとうございます!
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。
王城は。
変わらなかった。
白い石造り。
高い天井。
赤い絨毯。
何度も。
訪れた場所。
だけど。
今日は。
どこか。
違って見えた。
案内されたのは。
応接室だった。
大きな円卓。
俺たちは。
それぞれ席に着く。
クレイス。
ケッヒル。
レオン。
グリード。
ヴェルナ。
ルー。
リシェル。
フィナ。
セレーナ。
全員が。
揃った。
誰も。
口を開かない。
最初に口を開いたのは。
セレーナだった。
「では」
「お話を伺いましょう」
クレイスは。
静かに一礼する。
「ありがとうございます」
卓上へ。
一枚の古い地図を広げた。
北部。
王都よりさらに北。
白く塗られた。
広大な土地。
「私たちが」
「これから向かう場所です」
部屋の空気が。
少しだけ。
変わる。
ケッヒルが。
腕を組む。
「そこに」
「答えがあるのか」
クレイスは。
静かに頷く。
「可能性があります」
「巡礼路は」
「失われました」
「ですが」
「北には」
「旧王国の記録が」
「今も残されています」
レオンが。
地図を見つめる。
「そこまで」
「行く価値があると」
クレイスは。
迷いなく答えた。
「私は」
「考えています」
部屋は。
再び静まり返る。
その時だった。
フィナが。
静かに口を開く。
「私も」
「行きます」
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