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貧民出身の俺、王立剣術院で半年間ただ素振りしてただけなのに“完成された剣”だと見抜かれて最強への道が始まった〜姉妹を取り戻すために成り上がる〜  作者: シラセユウ


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王都ヴァルクレイン

お読みいただきありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

王都が。


見えてきた。


白い城壁。


高くそびえる。


尖塔。



雪を頂いた。


山々を背に。


王都ヴァルクレインは。


静かに。


俺たちを迎えていた。



「やっぱり」


「大きいわね」


ルーが。


城壁を見上げる。



グリードは。


口笛を吹く。


「さすが王都だ」



「田舎者丸出しね」


ヴェルナが。


すかさず返す。



「悪いか」



思わず。


笑いが漏れる。



リシェルが。


俺の隣へ並ぶ。


「まだ」


「痛む?」



「いや」



「そう」


優しく笑う。


「よかった」



クレイスは。


門を見上げる。


「まずは」


「必要な物を」


「揃えましょう」


「北へ入れば」


「思うようには」


「手に入りません」



レオンが。


頷く。


「その通りだ」



ケッヒル大佐が。


低く言う。


「休めるうちに」


「休んでおけ」



俺たちは。


王都へ入った。


人の波。


商人。


騎士。


荷馬車。


活気に満ちている。



巡礼路とは。


まるで別世界だった。



その時。



遠くから。


誰かが走ってくる。


淡い金の髪が。


風に揺れる。



「……シュトック!」


聞き覚えのある声。



俺は。


振り向く。


「フィナ?」



人混みを。


かき分け。


一直線に。


駆けてくる。



息を切らせ。


俺の前で。


立ち止まった。



「本当に……」



震える声。



大きな瞳が。


真っ直ぐ。


俺を見つめる。



まるで。


そこにいることを。


確かめるように。



次の瞬間。



抱きついた。



「よかった……」


「本当に……」


「よかった……」



俺は。


少し困ったように笑う。



「心配かけたな」



フィナは。


何度も。


首を横へ振る。



言葉にならない。



ただ。


服を握る手だけが。


少し震えていた。



その様子を。


少し離れた場所から。


一人の女性が見つめていた。



長いブロンド。


凛とした姿勢。


王族の衣。



セレーナだった。



小さく。


ため息をつく。



「……やはり」



隣の侍女が。


首を傾げる。



「セレーナ様?」



セレーナは。


静かに。


微笑んだ。



「止められませんね」



その視線は。


フィナから。



ゆっくり。


俺へ移る。



王都ヴァルクレイン。



新たな物語が。


静かに。


動き始めていた。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


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