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捜査立会人 ~オブザーバー~  作者: 如月いさみ
SNS探偵 天馬

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運命の接触者 5

 靴箱から靴は掻き出され、台所の棚の前には割れた茶碗が散乱し、部屋の棚の前も本がばらまかれている状態であった。

「乱暴に荒らされていますがこの徹底ぶりは犯人の目的は金銭の強盗ではなく明らかに何か目的の物を奪おうと押し入ったということですねー」


 だが、鑑識が調べた様子がないのに気付いた。鑑識が調べていたなら指紋採取の痕や様々な痕跡が残っているのだがそれがなかったのだ。

「そういう意味で『これまでの現場と変わらない』って言ったんだな」

 翔はそう理解した。


 まだ手付かずの現場という事だったのだ。


 入ってきた翔に気付いた止々呂美修也は同行している島本蓮司に目を向けて

「来るか来ないか分からなかったが、来たようだな」

 と告げた。


 SNS探偵天馬は一人である。東京の事件はそれこそ多発しているのだ。全ての事件に彼が現れているわけではない。


 止々呂美修也は彼の前に立つと

「SNS探偵天馬……君に見せたいものがある。その動画を一時止めてもらえると助かるが」

 と告げた。

「ダイイングメッセージだ」

 

 そう言って自らの内ポケットに手を入れた。


 最初に担当した刑事課の刑事が状況を聞いた止々呂美修也に見せたのだ。捜査に圧力をかける署長に見せるのをためらっていたようだが、きっちり捜査すると告げた止々呂美修也と島本蓮司を信用してのことであった。


 二人はこのメッセージを見てダイイングメッセージだと判断したのだが何を伝えようとしているのかが分からなかった。

 なので、自分たちのような凝り固まった頭と違う存在を実は待っていた。


 同時に同じ狂い始めている司法や政治に抗おうとしているのなら、接触したいと考えていたのだ。


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