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捜査立会人 ~オブザーバー~  作者: 如月いさみ
捜査立会人 ~オブザーバー~

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全貌 9

 天加は頷き遺体のあった部屋の様子を見て目を細めて

「このタブレット……おかしい」

 と呟いた。


 哲二は不思議そうに

「は?」

 と写真の指をさされた場所を見て

「ん? いや、データ壊すつもりでタブレットを割っただけに見えるけどな」

 と告げた。


 天加は首を振ると

「彼女の返り血が付いてないんだ。ほら、下のカーペットや近くの本には血が付いてる。それに指紋採取の際にこのタブレットから全く指紋が出ず。隙間から三嶋夜の血液が採取されている」

 と呟き

「恐らく……犯人が拭きとったんだ」

 と口元を歪めると立ち上がった。

「確か、坂本さんは彼女の部屋はそのままにしているって言ってたな」


 哲二は頷いた。

「ああ、そう言ってた」


 天加はパソコンを触って

「これが三嶋夜のマンションの防犯カメラの映像データだな。恐らく同じような手口を使っているはずだから3日以内に奴らの仲間が映っているはずだ」

 と動画を三日前から流し目を見開いた。

「やっぱり、松田と原口美代子。それに……」


 哲二が頷いて

「この女性は知らないが恋人みたいに一緒にいる男は須藤朋美だ」

 と呟いた。


 天加は内線で世名を呼び出した。

「今から三嶋夜のマンションへ行きます。それで用意してもらいたいものがあります」


 世名はそれを聞いて

「どういうことだ?」

 と目を細めた。


 天加は笑むと

「恐らく犯人はタブレットを素手で触ったと思います。普通の手袋では操作できませんからね。だが、慎重すぎる頭の切れる犯人は『タブレットに保存されたデータが何処かへ送られた可能性』を考えて仕方なく操作して確認した後に壊したんじゃないかと思います」

 不本意ながらでしょう、だから指紋を消すためにタブレットを拭いたと思います、と告げた。

「もしかしたら、須藤朋美の指紋が取れるかもしれない」


 世名は天加が頼んだものを考えて

「まさか」

 と呟くと

「わかった。直ぐに報告を聞いて車を出す」

 と告げた。


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