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捜査立会人 5
天加は口元に指先を当てて
「警察が先入観で誤った判断をしていないか。探偵チューバ―が表滑りな犯人探しで判断していないか。もしくは第三の正解があるか」
と呟いた。
「何て言って……先ず俺が真実にちゃんと辿りつけるかだよな。花畑に頼まれた事件とはまた違うし」
そう自分で突っ込んだ。
世名は表情を消したまま
「君が分からなければ……迷宮になるだけだな」
と悩む天加の横顔をそっと一瞥して心で突っ込んだ。
天加は世名を見て不意に口角を上げると
「迷宮にはしませんよ」
と告げた。
どこか不遜な表情に世名は目を見開いた。
まるで全てを見透かしたような表情を天加は浮かべることがある。
口では「不安だ」とか「できるかなぁ」と言いながら、突然それを全く覆すような言動や表情をする。
しかも。
「まさか俺の考えが読まれたのか?」
世名はそう考えながら冷静に
「まあ、天賦の才を持つ人間にはそういう瞬間があるというからそれかもしれないか」
と判断し黙って前を向いた天加の横顔が何時もの表情になっているのに僅かな安堵の息を吐き出しながら見つめた。




