動き出した闇と相棒 11
その時、朝井紀夫の携帯が振るえ、土と草を科捜研で調べさせに行っていた花田嘉希と三間市夫から連絡が入った。
科捜研で草と土を解析しどの辺りで分布しているかを調べ多摩川の河川敷であることが分かったということであった。
朝井紀夫は息を吐き出し
「今、足元に付いていた土と草が多摩川の河川敷のモノであることが判明した。場所の特定に向かっている」
と告げた。
加藤忠司と河野翔一は同時に杉尾公男を見た。
的場哲二は鼻息を吐き出すと
「ほら見ろ!」
と腕を組んで胸を張った。
佐藤美見は息を吐き出すと
「なるほど、彼はちゃんとした探偵と言うことか」
我々が間違えていたという事か、と呟き
「朝井さん」
と頷いた。
ここまで証拠が出たら場所移動トリックだった可能性が高いと判断したのだ。
朝井紀夫は息を吐き出し
「現場の状況からおかしな点はなかったんだが」
と言いながら蒼褪める杉尾公男の腕を掴んだ。
「詳しく署の方で」
それに天加はスッと手を上げると
「立会人として捜査と推理を聞き警察の見立ての方が正しいことを判断します」
と告げた。
「殺人はここで行われたのでその時間にここを訪ねたと言っている加藤さんが犯人です」
的場哲二は驚いて
「はぁ!? お前やっぱり警察の味方じゃねぇかよ!」
と強い口調で責めた。
「靴と裾の土と草は無視かよ! 立会人が聞いてあきれるぜ!!」
そう怒鳴った。
加藤忠司も頷いて
「そうです! 多摩川の河川敷の土と草が足に付いていたって言っていたじゃないですか! 現場は多摩川河川敷だと!!」
と告げた。
的場哲二は天加を睨み
「何が立会人だ。警察同士で忖度だらけで隠蔽かよ!」
これはSNSで流させてもらうぜ、と踵を返しかけた。




