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捜査立会人 ~オブザーバー~  作者: 如月いさみ
捜査立会人 ~オブザーバー~

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動き出した闇と相棒 10

 佐藤美見も流石に戸惑いながら

「確かに草や泥に関しては違和感がある。しかし、血痕以外にルミノール反応がないこととこの部屋に荒れた様子がなかったことを考えると現場は此処だと考えている。それこそ草や泥をつけたこと自体が『場所を移動させたトリック』と思わせるための偽装ではないかと」

 と告げた。


 的場哲二は腕を組み

「恐らく被害者の足元に付いていた草や土は多摩川の河川敷のモノに違いない。何故なら他の二人はどちらも草や土がつくような場所じゃない。それにここが犯行現場なら加藤忠司が犯人とかち合うか加藤忠司自身が犯人となるが、警察が犯行場所をここだと思っている状態でここへ来たというか? 犯人なら普通は隠すだろ」

 と告げた。


 遺体移動トリックの基本は犯行現場に自分がいなかったというアリバイ作りの為のモノだ。

 だからこそ遺体のある場所に自分がいたことを言う訳がない。


 的場哲夫は杉尾公男に視線を向け

「杉尾、お前は犯行場所がここであれば多摩川河川敷にいた自分は疑われないと思って多摩川河川敷で中島幸次を殺し、加藤さんにそれを確認させて遺体を運んで場所を偽るトリックをした。だが、気が動転していたために足元に付いていた僅かな草や土に気付かなかったということだ」

 と告げた。


 杉尾公男は蒼褪めると

「違う!! 俺はやってないし、中島をやる理由もない!」

 と叫んだ。


 それに加藤忠司が

「でも、杉尾……中島はお前が営業の売上金を誤魔化しているって話を俺にしていたんだ」

 と告げた。


 河野翔一は驚いて

「え? そう言う噂は聞いていたが、お前だったのか?」

 と告げた。


 杉尾公男は首を振ると

「いや、そんなことを俺はやってない! 全部誤解だって!!」

 と叫んだ。


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