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捜査立会人 ~オブザーバー~  作者: 如月いさみ
捜査立会人 ~オブザーバー~

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動き出した闇と相棒 3

 朝井紀夫は息を吐き出して手でスマートフォンを抑え

「我々は今現場を検証している最中で邪魔だと言っているんだ」

 と呼びかけた。


 射場哲二はさっとスマートフォンをずらして中を写しながら

「なるほどなるほど、それで隠蔽をしようとしていると」

 と告げた。


 佐藤美見は立ち上がると携帯を手にした。

「こちら三田警察署刑事課強行犯係長の佐藤だ。捜査立会人を……オブザーバーを要望する」

 そう言ってカリコ田町マンションの住所と部屋番号を告げた。


 それに事件関係者の一人が目を細めるとそっと口元に笑みを浮かべた。

「さて、余計な射場哲二という探偵が現れたが、捜査立会人の呼び水になったのは助かった。問題の捜査立会人の仕事を見させてもらおうか」

 ……そうでなければこの巧妙なトリックを仕掛けさせた意味がない……

 そう心で呟いた。


 佐藤美見は携帯を切ると

「朝井さん、ただこちらで出来ることは全てしておこう。その探偵は現場の状況を荒らさない限りは放っておけ」

 と言い室内の状況を見ていた若い刑事を見ると

「花田、三間。お前たちは鑑識が採取した泥と草からそれらがつくだろう場所の特定を頼む。分かったら報告しろ」

 と指示を出し

「朝井さんは俺と関係者の聞き取りをする」

 と告げた。


 花田嘉希と三間市夫は笑顔で

「はい」

 と答え立ち去った。


 美見は朝井紀夫と集められていた3人の同僚と管理人の須藤朋美に事情聴取を始めるために足を進めた。


 それに射場哲二はふっと笑むと

「まあ、俺にかかれば犯人は直ぐに分かるからな」

 とスマートフォンを映しながら佐藤美見と朝井紀夫の後ろについた。


 彼の後ろを警備にあたっていた警察官が困ったように歩いた。


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