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捜査立会人 ~オブザーバー~  作者: 如月いさみ
捜査立会人 ~オブザーバー~

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捜査立会人への誘い プロローグ 8

 天加は中へと入り

「指紋は全部で6つでしたね」

 と告げた。

「海津隆夫と4人、そして、連絡をしてきた管理人」


 坂本蒼矢は頷いて

「ああ、そうだ。あの中の受話器が外れているだろ? 管理人のところに通じる電話で連絡が入ったそうだが外での作業で気付かず戻って気付いて直ぐに駆け付けたらこういう状態だったらしい」

 と告げた。


 天加は笑むと「なるほど」と言い

「管理人の方と一緒にスペアキーを持ってきてもらえますか?」

 と告げた。

「密室作るので」


 坂本蒼矢は首を傾げつつ

「わかった」

 と立ち去った。


 黙って見ていた世名は不意に笑みを浮かべた。

 空は既に茜色に切り替わり夕闇が広がり始めていた。


 数分後に坂本蒼矢は管理人・田中岩夫にスペアキーを持たせて姿を見せた。

 天加は田中岩夫の前に行くと手を出し

「スペアキーを」

 と告げた。


 田中岩夫は戸惑いつつ

「はい」

 と渡した。

「その、犯人は捕まったんじゃないんですか? 有名な探偵チューバ―の方が見事に謎を解いて」


 天加は彼をじっと見つめ

「アレは偽ですよ。本物じゃない」

 と静かだが威圧的な声で言い

「貴方、彼を知っているんですか?」

 と告げた。


 田中岩夫は少し視線を動かし

「いや、現場にきていたので」

 と告げた。


 天加は背中を向けると

「その探偵チューバ―がどうしてタイミングよくこんな山間の一軒家のようなロッジに駆け付けられたのか……俺はそっちの方が不思議ですよ」

 と言い

「この鍵はシリンダー式ではないですね」

 と告げた。


 管理人は頷き

「ええ、なのでコピーは作れないですよ。部屋は密室でしたしメインの鍵はカウンターの上でスペアは私がずっと管理していました。探偵チューバーさんの言う通りに外部の犯行は無理ですよ」

 と答えた。


 天加は「なるほど」と答え、坂本蒼矢たちを見ると

「では、やりますね。密室トリックを」

 とスペアキーで鍵を開け

「俺は犯人として先ず睡眠薬入りの飲み物を事前にロッジの冷蔵庫に用意して置きます」

 と中に入り冷蔵庫を開けて告げた。


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