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捜査立会人 ~オブザーバー~  作者: 如月いさみ
捜査立会人 ~オブザーバー~

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捜査立会人 14

 スポーツジムのトレーナーをしていた松田健太は警察に捕まり、本物の大森君子をスポーツジムに誘ったマンションの同年の女性も聞き込みでわかり、警察で事情を聞くことになった。


 その女性は今回の事件については何も知らず軽くSNSで大森洋一の遺産の事を羨ましいと書いたことが松田健太の目に留まり、言葉巧みに協力者にさせられていたことが分かった。

 ただ松田健太がいつの間にか大森君子と付き合っていることに女性は腹を立て、今度は二人が付き合っているという噂をマンションに流したのである。


 大森洋一がいち早く浮気に気付いたのは彼女からの告げ口であった。

 ただ大森家の個人情報をSNSで広め今回の事件へと発展したことの処罰を彼女は受けなければならない。


 大森君子に成り代わっていた女性は原口美代子と言い、松田健太と共に大森洋一が遺産相続で手に入れた田舎の土地を手に入れるために大森君子が女性と共に入会したその日に殺して成り代わり、息子の洋介と夫の洋一を殺して遺産をそのまま手にしようとしていたということであった。


 原口美代子が自供した高尾山の雑木林から埋められた大森君子の遺体が見つかり全てが明らかになった。

 大森洋介は一命を取り留め大森洋一はマンションを出て叔父からの家で暮らすことにしたのである。

「君子の分まで洋介を立派に育てようと思います」


 天加は後日、世名に呼び出されてそれを聞くと笑みを浮かべて

「悲しい事件だったけど……乗り越えてほしい」

 と何時もの表情で告げた。


 世名は何時もの様子の天加に安堵しながら

「あと、田村健は一か月前に引っ越したばかりで松田健太と以前住んでいた場所が一緒だった。今、追及している。近本忠雄はまだ繋がりが見えていない。沈黙を守っている状態だが監視の聞く部署への配置換え……つまり窓際は免れないな」

 と告げた。

「天加君のお陰で第二第三の悲劇を止めることが出来た。次も頼む」

 そう言うと席を立つと立ち去った。


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