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リュージュ、エルゼを心配する

 レイアスからエリゼの話を聞いた僕は考えていた。


(もしかしたら、こっちに向かっているかもしれない。 エルゼは意外と行動力が高いからなぁ)


 そうなるとグワイナル領を通る可能性が高い、ていうかそもそも此処まで女性の一人旅となるとリスクがありすぎるしあの公爵の事だ、もしかしたら追手を出すかもしれない。


「まずはトマスに事情を言って保護してもらうにするか」


「リュージュ様、エルゼ嬢の顔がわかるものってありますか?」


「似顔絵ならあるけどどうして?」


「精霊仲間に連絡して守って貰うように伝えます」


『そんな事ができるの!?」


「出来ますよ、精霊たちは独自のネットワークを持ってますので、なんならこの領地に悪意を持つ者を近づけない様にすることも出来ますけど」


「それはその時に頼むよ……」


 精霊ネットワーク恐るべし……。


 僕は以前お忍びで街に出た時に似顔絵屋に書いてもらったエルゼの似顔絵をマリーに見せた。


 マリーは似顔絵を見た後、目を閉じた。


 暫しの沈黙の後、マリーは目を開け笑顔を見せた。


「オッケーです、知り合いの精霊達も快く協力してくれるそうです」


「そうか、それだったら安心だ」


 とりあえず胸をなでおろす。


 でも、僕も僕のできる事をやっておこう。



 翌日、トマスにエリゼの事を話して見つけたら連絡してもらうように頼んだ。


「わかりました、領民達にも伝えておきましょう」


「お願いします」


「しかし、リュージュ様も慕われてますね」


「はいっ!?」


「いや、若き女性がしかも公爵令嬢が一人で辺境に来るなんて滅多にできないことですですよ。それだけリュージュ様を慕っている証拠ですよ」


 慕われて……いるのかな?


 エルゼは確かに公爵令嬢ではあるけどどっちかと言うと貴族を毛嫌いしている部分もある。


 父親の公爵があまり評判が良くないし、家族に対する愚痴も聞いたことがある。


 そんな彼女だからこそ仲良く出来たんだと思う。


 

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