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リュージュ、領地の成り立ちを知る

「外で立ち話もなんだから屋敷に案内しましょう」


「よろしいんですか? 何かの作業中なのでは」


「大丈夫です、時間は無限にありますから」


 僕はそう言ってトマスを家へと案内した。


「え……、この屋敷は……」


「あぁ、僕が住みやすいようにリフォームしたんです」


 トマスは屋敷を見て驚いている。


 と言う事は此処がどんな所なのかを知っている、と言う事だ。


 やっぱり情報は大事だからね。


「マリー、茶葉があるからそれで紅茶を作ってくれない?」


「はーい」


「リュージュ様、彼女は……」


「水の精霊です」


「せ、精霊っ!?」


 うん、そりゃ驚くだろうね。


「リュージュ様は精霊と契約しているんですかっ!?」


「まぁ、なりゆきでなっちゃった感じです……」


「いやぁ、リュージュ様は凄いですねっ! 巷の噂なんて信用出来ませんねっ!」


「噂って平凡王子の事ですか?」


「いや、まぁ……」


 あぁ~、コレ悪い方の噂が流れてるなぁ。


「でも、実際にお会いして才能溢れる方である、と私は感じました。 今後とも是非良い関係を築いて行けたら良い、と思っております」


「いやいや、まだ何も結果は出てないので……」


「精霊と契約出来る事自体が凄い事なんですよっ!」


そう力強く宣言するトマス。


 確かに学園の授業で習った事がある。


『精霊と契約する事は神が認めた事と同じ、天下を取る持ち主である』、と聞いた。


 ……まぁ、天下を取る気持ちなんてこれっぽっちも無いんだけどね。


「えーと、トマスさん、僕が来る前からこの地の事は何か聞いていますか? 町があった、とマリーからは聞いているんですが」


「そうですね……、家で伝わる話だと、此処は『罪人達が収監されていた』と聞いてます」


 罪人?


「それは殺人とかそう言う事ですか?」


「いえ、主に政治犯、まぁ簡単に言うと才能がありすぎて国から危険視されていた人物達が此処に追放されていたみたいなんです」


「それって、勝手に罪を着せられて、と言う事ですか?」


「えぇ、貴族にはよくある話ですよ、でも彼等はそんな事は気にしないでこの町を発展させていったみたいですよ」


 マジか……。


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