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82/86

82 即落ち3コマ劇場

ちょっと短いです。

次は明日の昼更新です。

 カポーン


 風呂場特有の擬音が鳴り、もうもうと湯気が立ち上がっている温泉にやってきた。

 速攻で頭と体を洗い、いざお湯に。


 野郎の風呂の話なぞしても仕方ないので、以下割愛。

 全力でお湯に浸かったとだけ言っておこう。



 風呂から上がってくると、丁度晩飯が運ばれて来て、テーブルを埋め尽くしている。


「あ、セネカさん長かったですね」


「センパイ、時間ぴったりっスよ。今、帰ってきたトコ見ると、よっぽど風呂に飢えてたんですねえ」


 そう。昼ご飯を食べてお腹が落ち着くと、早々に温泉に入り、晩飯まで出て来なかったのである。

 それはふやけるまでお湯に浸かりたくなると言う物よ。


 のぼせると水風呂に入り、またお湯に入ってを繰り返して、手がふやけて、ようやく出てきた。


 地上の民の皆は、そこまでお湯に入っちゃだめだぞ!


 ご飯を食べたら、速攻寝る。

 

 そんな風に何事も起こらずに次の街を経て、火山にやってきた。






 「あー、あそこですね」


 トーリが火口の横にある巣穴で寝ている竜を指した。


 竜は巣穴で「グルル……」と低い声を出しながら寝ている。しかし、観察しているオレ達に気が付いたのか、「ウォォォォォン!」と超音波のような衝撃を出しながら、大きな口を開けた。


「『デヴァイン・ドメイン(神の領域) 』」

 これで衝撃や暑さから身を守れる。シールドはあくまでも攻撃に対する防御なので、暑さに対する防御は副次的な物だ。よって暑さが和らぐ、という程度である。


「なるべく手早く済まそうぜ、流石に暑い」


「もう、汗臭くなっちゃうっスよ。本当に早くして欲しいっス」


 シシリアは弓を置いて、スティックを取り出す。何故弓を選択したのかは謎だが、シシリアの本分は、実は魔法だ。


「それじゃあ、いくっスよ!」


「『アイシクル・ダンス』!!」


 氷の槍が辺り一面に浮いているそれが、ゆらっと踊ると、爆撃のようにそこここで爆発する。


「『ノモス・ドーリン(掟の槍)』!!」


 槍が天から雨のように降る。


 逃げ場が無くなるように魔法で攻撃をする。

 枷を外した魔法は、呪文が地上の民と同じでも、オレ達が使う方がずっと威力が有る。その魔法は、手加減しても、それだけで竜の動きを鈍らせた。


 グワァァァァァァ!


 竜がブレスの為に息を吸いこもうとするが、その前にトーリが竜に向かって走り出す。


「よっしゃああああああ!」


 トーリが天にも届かんとする跳躍をした。そした気合一閃。



「天衝閃斬(てんしょうせんざん)!!」


 技名を詠唱すると、重力に逆らうように、縦一文字に切った。

 竜のブレスは空を突き抜け、雲に大きく穴を開けた。


 ギュオ……!?


 竜が碌に叫び声も上げられずに絶命する。

 ドォンンッと勢いを上げて、その巨体を横たえた。

 多分、切られた認識すら無かっただろう。


「やったー!」


 トーリはご機嫌で剣を掲げながら、くるくる回っている。


「ちょ、何なんですか、今の!? 即落ち3コマみたいな感じだったっスよ!?」


 それには同意だ。オレ達何もしてないんじゃないか?


「はっはっ! 動き鈍らせてくれたら十分ですって!」


 そこで、オレはもう一つの可能性に気が付いてしまった。


「まさか、コイツは無実の竜じゃないよな?」


「やだなー、セネカさん。ちゃんと人食いの竜ですって!」


 そ、そうか。罪なき竜が倒されたので無ければ良かった。流石に罪なき者を遠足感覚で切られたら堕天(アウト)である。オレ達もこいつを庇えないし、オレ達にも罰が下る。


 良かった……のか?


 カラカラと笑うトーリは、こちらを見て一言。


「この剣、記念にいります?」


 観光地のお土産か!! ……すっごく要らない

ちなみに、作者は〇光で木刀とアクセサリー買いましたけどね。

あれには、浪漫が詰まってるんですよ。

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