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58 行き先と目的

午前中に一話更新してます。

明日はお昼更新予定です。

「さて、先日の依頼を完了した訳だが」


 オレはそこで話を区切る。


「レベルはいくつまで上がった?」


「僕は27です」


「私は26ー」


「わ、わたしも26です」


「私も当然26」


「オレも26に上がった」


 パティとアイクのレベル差が1になったので、別行動をしなくて良さそうだ。

 いつまでも2レベル差だったら俺達だけでレベル上げに行かねばいけなかったところだったが。


「ちなみに、皆のこれからの目標はなんだ? 方針だけは決めておかないとな」


「僕は、Sとは言わないまでも、Aランクパーティーを目指したいですね」


「私は、冒険でいろんな場所に行きたいかな!」


「わたしは、色んな魔法使えるようになりたいです……」


「私は装備とか新しくして、イケてるパーティーになりたいですね」


 最後のシシリアのは何なんだ。

 だが、装備が強くならなくては、冒険をする上で、躓(つまづ)く事になりかねない。

 武器や防具の強さイコール命に直結する。


「当分は近場のクエスト探しながら、武器の新調していくかな。上のランクに行くにはレベルもそれなりに上げないといけないし」


 オレ達のランクは今Dだ。ようやく駆け出しから抜けたと言うレベルだろう。


「目標としては、シシリアの弓と、パティの剣だな。依頼を挟みつつダンジョンに行った方のが現実的かな」



 オレはギルドの地図と資料を照らし合わせる。

 うーん、当たり前と言えば当たり前だが、近場のダンジョンなどは初心者向けなので、大したものは出ないだろう。多少遠くに行ってでも、良い物が探せそうな場所がいい。


 指を指しながら確認して、資料をシシリアに読んでもらう。レベルが上がったので、推奨レベルが上がった所に行く事も出来る。


「んー、光喰いの洞窟……推奨レベル26、レベル的には丁度良いな」


「でも、名前が縁起悪いわね。暗そうだし」


「光喰いって言うからには、そうだろうな。オレの魔法以外にも、個人でカンテラを持った方が良さそうだ」


「何がドロップするとか分かると良いんだけど、そう上手くはいかないか」


 オレとシシリアは地図とにらめっこをし、話を進めていく。


「あまり交通の便が良くない方が、行く人も少なくて、結構良い物が出るかもしれないですね」


 アイクも地図を覗いて、街との距離を見比べている。


 ダンジョンは生き物なので、しばらく誰も行かないと、魔素と言う魔力の霧が上がって来て、ドロップ品の質も上がるのだ。推奨レベルは26だが、最終更新日は半年前なので、今はもっとレベルは上がっているだろう。


 んー、途中まで馬車で4日、そこから歩きで2日。往復の日にちだけで2週間弱かかる。潜る日にちを考えると、かなりの長丁場だ。一か月くらいを見た方が良いかも知れない。


「結構長い期間行く事になるが大丈夫か?」


 他のメンバーを見回すと、それぞれが頷いている。


「だったら、食料品の他に簡単な着替えを持てば、行けるか?3日後に集合で大丈夫か?アイクは今回食料品の買い出しを一緒にしてもらって良いか?」


「了解です」


「女子組の荷物はオレには分からないから、シシリアに任せるな」


「お任せですよ!」


 本と地図をギルドへ返し、アイクと市場に保存食を買いに行く事にした。


 「ダンジョンで物を作るのに、便利な物とかあるか?」


「うーん、ナッツとか干しキノコ、ドライフルーツとかドライに出来る、トマトとかマカロニとか、乾燥したライスとかですかねー。あまり持って行くと重くなるので、マカロニとかは程々ですけどね」


 確かに。


「そっちは、スープに入れて小腹膨れるくらい位の少量しか持って行けないな」


 そして、冒険者御用達の固形食糧を買っておく。もっと美味しくなればいいんだけどな……。

 これは冒険者共通の認識である。


「シシリア達の分も、買っておくか」


 オレが店でゴソゴソとしていると、後ろからアイクが話しかけてくる。


「セネカさん、他のパーティーから、ウチのパーティーが、ハーレムパーティーとか言われてるの知ってます?」


「誰がそんな事言ってるんだ?」


「ギルドで結構……。それに僕が加えてもらってるって言われてます」


 だから!男がもう一人居ないと合流しないと言ったんだ!


「3人とオレだけでパーティー組んだのは一回だけなんだ。まさか、そこまで言われてるとはな」


 オレは浮気がバレた男の良い訳のようにつらつらと話す


「これからもそれは付いて回りそうだけど、頑張ろうぜ。オレを捨てないでくれ」


 オレは片手でアイクの肩を軽く叩く。前のパーティーが嫌で抜けて来たのに、オレ達のパーティーを抜けられてしまったら、それこそハーレムパーティーの中心になってしまう。逃さないぜ。


「まあ、前は下働きみたいな事させられていたので、ここのパーティーは、今は抜けるつもり無いですよ」


 今は? い、今じゃなくなったらどうなるんだ?


 オレは冷や汗をかきつつ、買い物を済ませたのだった。

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