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45/86

45 謎が有れば原因が有る。

18時に来れたらきます。

無理なら次の日の昼に!

 お腹が膨れた後は、冒険者ギルドに移動する。依頼ボードを見た所、1枚の依頼書が目に入る。


「『森の奥の呪詛』……夜になると森の奥から延々と呪詛が聞こえる?」


 おれがその依頼書を見ると、隣でシシリアも覗き込んでくる。


「へぇー、面白そうですね。そういうの、やった事ないですし」


 面白いかなぁ。


 推奨レベルは19である。


 今うちのパーティーのレベルは

 アイク 21

 パティ 18

 ウィリス 18

 シシリア 18

 オレ 17


 だ。推奨レベルは19だが、例え事故ったとしても、オレとシシリアが居るからカバーできるだろう。

  後ろに居る他の三人にも見せると、好感触だった。


 依頼は隣の村からの物で、夜に山小屋に近づくと、延々と呪詛が聞こえるそうだ。

 辺りを探そうにも、その声が恐ろしく、村人は近づく事すら出来ないのだとか。

 山小屋には林業に使う道具なども入っているのだが、最近は恐ろしく、村人もそこへは近づく事も出来なくなって困っているとの依頼だ。


 討伐とも若干違うが、探索とも違う気がする。                                                                                        


 呪詛ねぇ。

 呪いであるなら、寧ろプロフェッショナルである。



 代表してオレが窓口へ依頼書を持って行くと、ふぅとため息を吐かれる。


「やっとパーティーを組んで下さったんですね。でもレベル的にまだ無理をして欲しく無いのですが。とりあえず依頼書を受諾しました。レベル21のアイクさんが居るので多少安心とは言え、気を付けてくださいね」



「今日は準備をするとして、今日は明日の準備の為に解散しますかー」


 手続きを終えた後に、わいわいしながらギルドから出ようとすると、誰かに袖を引かれる。

 誰かと思ったら、僧侶しか居ないお遊びパーティーで世話になった、セウスが居た。


「噂にはなっていたが、”火炎の蕾”に入ったって本当だったんだな」


「まあ、なりゆきで?」


「ハーレムパーティー作ったって言われてたけど、ちゃんと他の男も居たし、安心だぜ」


 やっぱり噂になってたか……。


「もう一人男が居ないと入らないって条件だしたからな。当然と言うか」


「まっ、何しろ良かったぜ。機会が有ったら、また僧侶縛りのパーティー組もうぜ!」


「おう」


 気持ちの良いやつだ。しかし噂は早いね。だが、シシリア達が目立つので、自然と男であるオレ達も目立つという訳だ。やっかみが無いか心配だな。もっとも、何かされても傷を付けられるオレでは無いが。


 

 背伸びをしながらギルドの門を出ると、欠伸をひとつ。食料の買い出しは済んでいるから、最低限な着替えとタオルくらいか。



 帰りにパン生地を薄くしたようなものに、肉と野菜がマシマシで入っていて焼いたような物を三つ買って、果実水を追加する。


 たまに買う、宿屋以外の食事も美味い。たまにハズレも無い事も無いが、今の所は概ね満足している。


 宿屋に戻ると、習慣でタオルで体を拭いた上でクリーン魔法をかける。もはやタオルで拭くのは無意味なのだが、水で体を拭かないとスッキリした気分にならないのだ。


 桶に拭いた後のタオルをひっかけて、楽な格好になってから布団に入る。


 明日の段取りを考えなくても何とかなるだろうと思い、そのまま寝る事にした。




 次の朝に、街の出口へ集合し、隣町への馬車へ乗る。

 道が悪くガタガタとかなりの揺れが有る。向かいに座っている女子三人からは、大きく揺れる度に、声にならない声が上がっている。


 尻が痛いんだろうな。

 オレも痛いし。


 そんな悪路を進む事二日、隣村に到着した頃には、女子三人は馬車から降りた時にはヘロヘロだった。


「センパイ、今日はひとまず休みましょう。お尻がピンチです」


「もお、腰がガタガタだよ~!」


「馬車、気持ち悪い……」


 いかん、三人がグロッキーになってしまっている。アイクはと隣を見ると、ケロっとしていた。流石は経験の有るレベル21冒険者だ。


「あー……、アイク。この三人を宿屋か泊まれるところに運んでくれ。オレは依頼者を探してくる」


「はい、分かりました」


 アイクが頷くのを確認すると、依頼者である村長の家へ向かう。道行く人に聞くと、あまり人口の多くない村な事も有って、すぐに行き着く。


 呼び鈴を押すと、すぐ扉が開き、家の中に招かれる。


 案内されたテーブルの席に着くと、すぐに香り高い紅茶が運ばれて来る。どことなくハーブの香りがするスッキリとした味だ。


 村長の話は依頼書と大差なかったのだが、一つだけ、呪詛が乗れ聞こえるのが、決まって暗くなってから、山小屋から東の方だという事だ。そこは森の真ん中で、特に何かが有るような辺りでは無いと言う。


 原因が無ければ、何かが生じる筈は無い。

 その原因特定がオレ達の今回の仕事という事だ。


 今日は村の美味しい物でも食べて、明日の夜に探索にでも行こうか。

 

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