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天界からバカンスで降りて来たオレ、冒険者になって世界を満喫します!~バカンス先なのに、何故か後輩がいるのですが~  作者: 夢咲みやと


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17/25

17 圧迫面接

次からお昼固定になります

 シシリアが上の階からパーティーの仲間だと言う二人を連れて来て、紹介を受ける事になった。まずは自己紹介をした後に、さながら圧迫面接と言えるような顔合わせをする事になった。


 と言っても、三人ならんだ女子の向かいにオレが座っているだけなのだが、シシリア以外の二人の女子の顔に「不安」が如実に貼りついているのだ。


「えと、アタシはパティ・キリクです。職業は戦士です」


「わ、私はウィリス・トネリ、魔法使いです」


「そして私はシシリア・ビネスでーす。武器は弓です!」


「お前の事は知ってるから、説明しなくて良いよ」


 ボケとツッコミを交えつつ面接は始まる。

 シシリアは頬を膨らませてブツブツ言ってるが、そっちは取り合わなくていいだろう。


「ほ、本当に、リアちゃんの知り合いなんだね……仲良い」


 オレを見てウィリスが胸をなでおろす。よっぽど追放したと言っていたクレリックが嫌だったのだろう。シシリアとも気安いやり取りをしているのも、安心する要素か。


 しかし、同僚なだけで、特に仲が良いと言う訳では無いかったのだが。


「こう見えても、センパイは人畜無害だし、腕も立つから、安心していいよぉ」


 シシリアがテーブルの反対側からオレの後ろに回り、肩に両手を乗せて「見て見てー」とばかりにオレの体を二人に向ける。見世物みたいになっているから、止めてほしい。


「はあ……シシリアの言う事はともかく、オレはパーティー内の恋愛とか興味無いから安心してくれ」


 若干うんざりしながらも念の為に宣言する。同じ年頃(に見える)男ってだけで女子に警戒されるのはある意味仕方ない。危機管理能力が身についているしっかりした子だとも言えるだろう。

 若い頃はそれで良いと思う。


 ーーーオレに過度に警戒心を持たれなければだけど。


「今日はそれくらいにして、明日は目当てのダンジョンに行こうか。朝までに準備して、街の門の所で待ち合わせでいい?って言うか、そうしようね。朝の7時だよ、センパイも宜しく!」


「リアってば、いつも強引すぎ! ルドヴィカさんも驚いてるよ!」


 パティが、げんこつでシシリアのこめかみをぐりぐりする。


「いたい、いたーい!」


「いや、シシリアは昔から、いつもそうだからな……って言うか、セネカで良いよ」


「じゃあ、アタシもパティって呼んで下さい」


「わ、私も、ウィリスで大丈夫です」


 二人を名前で呼ぶのを許してもらったおかげで、距離が少し縮まった気もする。そう考えるとシシリアの強引さも意味が有ったのかも知れない。


「どこのダンジョンに行くんだ?」


 肝心な所を聞き忘れてたぞ。かかる日にちによっても、準備の量が違ってくる。


「ここから定期便の馬車に1日揺られて、ダンジョンの中は2日以上ですね。っていうか、そこから切り上げてクレリック追放しちゃって探索不可能になったので」


 シシリアが「んー」と虚空を睨みながら苦い顔をする。


 一応追放したのはダンジョンから上がって来てからだったのか、無事で良かった。


「じゃあ、一応10日分くらいは準備した方が良さそうだな。顔合わせも済んだから、オレも準備してくるわ」


 そう言って席を立つと、パティもウィリスも軽く手を振って来る。シシリアは無意味に大きくブンブンと振ってるな。あいつの精神年齢は何歳くらいなんだろう。少なくとも実年齢は200歳以上だとは思うが。


 宿を出て人に聞きながら旅に必要な水を入れる袋、固形食料を買うのにお勧めの店を聞いて回る。正直、オレが付いていれば水の心配は無いのだが、ウィリスは魔法使いなので、あまり出しゃばるのも良くない。


 攻撃用の魔力を残してる程度の手伝いで済ませる方が賢明だろう。職業に真面目そうだったので、メンツを潰すのは気が引ける。元々シシリアも戦闘補助の保険と回復目当てでオレに頼んだんだろうし、攻撃魔法の方は、基本手を出さない方がいいだろう。


 それに食糧は、オレとシシリアは地上の民より量がそれほど必要無いとは言え、何か無いとも限らない。やはり余裕を持った方が良いな。


 色々と冒険に出る準備をして宿に戻る頃にはとっぷり日が暮れていた。


 今回は前回の姫パーと違うまともなパーティーなので、期待が高まる。女子だけのパーティーというのは、男の肩身が狭くなるが、今回一回限りだろう。それこそハーレムパーティーに居ると思われるのは嫌だしな。


 オレは、食料と水以外の荷物を必要最低限にまとめると、満足して一つ頷く。

 少し、楽しみな部分も有るからだ。

 連携とかするのであろうか。本で見たことを実践出来るのは嬉しい。


 さて、朝7時の集合となっているから早めに寝よう。ーーーと言っても毎日6時には勝手に目が覚めるので余裕であるが。女子と違ってそれほど時間がかからないからね。ダンジョンに潜っても清潔感には気を遣うだろうし、大変だな。


 オレは欠伸を一つすると、日課の体を拭いてクリーン魔法を施すと、早々に布団に入った。


 さて、明日はどうなるか。

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