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【完結】転生したら嫌われ者の悪役令嬢でしたが、前世で倒したドラゴンが守護精霊になってついてきたので無敵なようです  作者: As-me・com


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第39話 厄介な騒動(グラヴィス視点 )


 ここは国王陛下公認の由緒正しき学び舎であるグレイス学園だ。そんな、紳士淑女の学び舎であるはずの学園には朝からあってはならないようなとんでもない噂が飛び交っていた。



 なんと留学してきたばかりの隣国の第二王子であるジュドー・アレスターが、早速密室に女生徒たちを侍らせていたらしいと言うのである。しかもその中には《《あの》》ロットン帝国の第三王女の姿もあったのだとか。


 とある密室から衣服の乱れたジュドーが慌てて飛び出してきたのを偶然に見てしまった生徒が、開けっ放しになっていたその部屋を恐る恐る覗くと……複数人の女生徒たちが無数の紙が散らばる床に倒れていたと言うのだ。中には恍惚な表情をしている者から鼻から流血をしている者まで……そのとんでもない惨状に、その覗いてしまった生徒は悲鳴をあげたのだとか……。














 その日は朝から騒がしかった。


 偶々早めに出勤していた俺は、その騒ぎを知っていると自慢気に吹聴して回っていた新人教師を捕まえて理由を知ったのだが……その内容に今までの人生で一番かと思うくらいに眉に皺を寄せる事態に陥っていた気がする。眉を顰めすぎた勢いで眼鏡がズレそうになった程だ。



「……なんだって?」



「ですから~、学園長から緊急招集がかかってるスよ~。なんでも隣国から来たあの不吉なオッドアイがやらかしたとかなんとか~……。あぁ、シュヴァリエ先輩はまだ声がかかってないんスかぁ?自分なんか学年主任から直々にすぐに言われたっスよ~?確かにシュヴァリエ先輩の守護精霊はあんまり役に立たなそうな案件っスからねぇ~……ふん、偉そうにしやがって……あー、なんでもないっス~。もう行っていいっスかぁ?自分、シュヴァリエ先輩と違って忙しいんでぇ~」


 面倒くさそうにそう言った新人教師は、俺を馬鹿にしたようにヘラヘラと鼻で笑った。その態度は決して先輩を敬う後輩の姿ではない。それに、いくら問題を起こした当人だからとは言え隣国の第二王子を馬鹿にするような発言も問題だ。


 この新人教師は最近、守護精霊が高い戦闘能力を持っているからとかで特別に採用されたはずの人間だった。王族の留学生が増えた事により学園内の戦闘力を強固したいのが狙いの採用だろうが、この男が教師に向いているとは到底思えなかった。


 ここは国王陛下公認の由緒正しき学び舎であるグレイス学園で……俺たちはその学園の教師だ。なによりも重んじなければならないものがある。それがこの新人からは感じられなかったのだ。


 これまで、〈守護精霊と絆を深め、将来は国を支えられる優秀な人材を育成する為に規律に厳しく誠実な人間を育てる〉と言う学園の方針を守る為には生徒にも自分にも厳しく律して生きてきた。それがグレイス学園の教師の誇りであり生きる道だからだ。


 確かに皆平等と謳われている割には貴族と平民とでは校舎が分かれていて顔を合わすことはないし学ぶ内容も全然違っている。貴族と平民の線引きは存在するがそれぞれの役割を考えれば仕方が無いこともある。


 しかし、どんなに理想を語っても守護精霊の力の差による差別は酷くなる一方なのだ。俺を見下すような新人の視線に思わずため息が出そうになる。


「……なるほど、緊急招集だと言うのならば全ての教師に連絡が行くはずだ。ならばお前は俺に連絡するように言われたのではないのか?それに急いでいると言うのならばすぐに行動をするべきだろう、お前はここで何をしていたんだ」


「チッ……たかがフクロウの守護精霊のくせに……あ~、すいませんっスぅ。そう言えば《《役立たず》》でもなんでもいいから連れてこいって言われていたような気がしまーす。自分、新人なんスよぉ?ちょっとうっかりしてただけなんで、そんな怖い顔して後輩イジメすんのはやめて欲しいんスけどぉ。それに、そんな怖い顔してたらいつも図書館で密会してるあのかーわいい男爵令嬢ちゃんにも嫌われちまうスよぉ?へへへ、王子の愛人に手を出すなんてシュヴァリエ先輩もやるっスねぇ~」


 どうやらわざと通達ミスをして俺が学園長の命令に逆らったように見せたかったらしい。それにしても、この新人は俺が図書館でルル・ハンダーソン嬢に絡まれている現場を目撃した事があるようだが言っている意味がわからない。《《手を出す》》とは……まさかいくら何度言っても態度を改善しないからといって暴力など振るうわけがない。


「ルル・ハンダーソン嬢のことか?俺は教師として指導をしているだけだ」


「ハイハイ、わかってるっスよ~。へっ、どんな《《指導》》をしてるんだか……治癒魔法を使える希少な可愛い子ちゃんをタラシ込めるなんて顔がいい奴はいいっスよね~、《《弱い守護精霊》》でもモテモテなんてほんとー羨ましいっス~」


 新人の言っている意味はやはりわからないが、俺の守護精霊を馬鹿にしていることだけはよく伝わってきた。俺の守護精霊は防御系の精霊魔法を作り出すことが出来るフクロウの姿をした精霊だ。確かに戦闘能力は無いが、その防御能力はとても強いと自負している。しかしそれは防御する対象があってこその能力だ。それがわかっていて言っているのだろう。


 確かに守護精霊の攻撃能力だけでいうならばこの後輩の守護精霊の方がはるかに上だ。しかし馬鹿にされる謂れは無いはずである、なによりも実績経験ならば明らかに俺の方が上なのだから。


「とにかく、今はルル・ハンダーソン嬢の事は関係ないだろう。それで、それからどうしたんだ?倒れていた女生徒たちの容態は?逃げ出したと言うジュドー・アレスターはどうなった。……本当はそれを俺に報告するためにここに来たんじゃないのか」


「チッ、余裕かよ。……えーハイハイ、だからっスねぇ。あの女好きのオッドアイは他の教師が捕まえたそうっス~。倒れていた女子生徒たちは命に別状はないようで保健室で様子見とか…………そんでぇ、どうやら食い散らかされた女生徒たち以外にも巻き込まれた生徒がいたようで……あー、そう言えばその中にシュヴァリエ先輩のクラスの生徒がいたそうっスから、早く行った方がいいんじゃないっスかぁ?誰だったっけなぁ、ほらあの……先輩よりもっと役立たずな“加護無し”の公爵令嬢っスよぉ。あんなのがいるクラスの担任だなんて先輩もかわいそうっスけど、いくら“加護無し”だからって担当クラスの生徒を見捨てたらいくらなんでも職務怠慢で怒られるんじゃないっスかねぇ~?」


「なっ……それを早く言え!」


 そうしてようやく騒ぎの内容を詳しく知ることが出来た俺を見て、新人はニヤニヤとしながら「自分のせいにしないでくださいねぇ~、そんなことしたらパワハラで訴えるっスからねぇ~」と笑っていた。


『…………』


 新人の言葉を無視して生徒たちが連れてこられているという部屋に急ぐ俺の肩に、いつの間にかズシリと重みが加わった。それは薄い灰色の羽を持つ大きなフクロウで────俺の守護精霊だ。


「ソッリエーヴォ、話は聞いていたな?」


『…………(コクリ)』


 いつも物静かなソッリエーヴォだが、俺の言葉に頷きながら少し不機嫌そうだ。先ほどの新人の態度について思うところがあるようで首を後ろに回して未だ笑っている新人を睨んでいる。ソッリエーヴォの気持ちもわかるし、俺だって言いたい事は山ほどあるが俺の生徒が関わっているとなればそちらが優先だ。



「……ぎゃん?!」



『…………!(コクリ)』


 すると、後方からその新人の叫び声が聞こえた気がした。時間がもったいないので振り返ったりはしなかったが、なぜかソッリエーヴォが後方に向かって満足気に頷いたかと思うとくりんっと勢い良く首を前に戻してきたのだ。心なしか嬉しそうなのはなぜだろう?


「ソッリエーヴォ、どうかしたか?……そうか、なんでもないならいいんだ」


『…………♪(コクリ)』


 守護精霊は契約した人間としか話をしないと言うが、そんな守護精霊の中でもソッリエーヴォはかなり無口だ。それでも意思の疎通はじゅうぶん出来ているし特に問題なはい。とにかく今は急がなければ……。




 その時の俺は、ソッリエーヴォが急にご機嫌になった理由について深く考える事はなかった。まさかあの新人が突然氷漬けになってその場に転がされていたなんて思わなかったのだ。しかも意識はそのままなので「なんだこれぇっ?!おい、早く誰か助けろよぉぉぉっ!!この役立たずどもぉ!う、動けない……っ?!」と叫んでいたものの、その氷は誰が何をしても溶けなかったのだとか……。








***








「申し訳ありません、遅くなりました!」


 俺が息を切らしてその部屋に入ると、すでに他の教師がその場に揃っていた。ソッリエーヴォは俺の頼みを聞くために姿を消したが……他の教師たちも守護精霊は連れてきていないようだ。


 そしてそこにいたのはジュドー・アレスターの担任である男性教諭のマッカオーニ先生と、ルル・ハンダーソン嬢の担任である女性教諭のカンナシース先生がいた。お互いに視線を合わせて黙ったまま会釈をするが、ふたりの疲れ切った複雑そうな表情を見るからに相当な大ごとになっているのは明らかである。


「シュヴァリエ先生、ずいぶん遅かったようですなぁ。“加護無し”が関わっているとわかって真っ先に呼びに行かせたのですが……こんな《《ゆっくりと》》こられるなんて、やはりシュヴァリエ先生も“加護無し”の面倒を見るとなると歩みが遅くなるようだ。いやはや、来てくれただけ感謝しなければいけませんかな?なにせ“加護無し”てすからなぁ」


 そう言って一歩前に出てきたのは教師の統括もしている学年主任であるレフレクスィオーン先生だった。いつ見ても邪魔そうなフサフサとした白い髭を撫でながら頭の方は光を反射している。その顔は見るに堪えない醜悪さだ。


 こいつは何かあるたびに“加護無し”を連呼しては周りの差別を増長させるような奴だった。この男こそグレイス学園の教師に最も相応しくない存在だと思っているが、国王の遠縁で学園長の知り合いであるレフレクスィオーンには表立って逆らえないのがこの学園での現実である。きっと先に来ていたふたりも、今までこの男に散々嫌味を言われていたのだろう。


「……少しトラブルがあったようで、連絡が来るのが遅れまして……」


「言い訳は結構!それともシュヴァリエ先生は我輩がわざわざ選んで遣いにやった期待の新人がミスを犯したと言いたいのか?まさかシュヴァリエ先生程の人間がご自分の失態を新人に押し付けるとは……あぁそれとも、ご自分の《《役立たず》》な守護精霊とは違う新人が妬ましくて嫌がらせを?それならば仕方がありませんがねぇ。さすがは“加護無し”の担任ですなぁ、やる事がなんとも意地汚いことで。はてさて、まだ言い訳をしますのかな?」


 いつものことだが、この男と話をしているとイライラして仕方が無いのだ。別にフィレンツェア・ブリュードの担任になった事に後悔はないし、誰が相手だろうとも自分の信じる指導をするだけだ。それは“加護無し”であろうと《《王族》》であろうと変わることは無い。それに、フィレンツェア・ブリュードの入学が決まった時にわざわざ俺のクラスに振り分けたのは誰でもないこのレフレクスィオーンである。俺が新人時代から何かと敵視してきては嫌がらをしてくるのだから手に負えない。 


「いえ、どんな理由であれこの場に遅れたのは俺の失態です。大切な生徒の安否が関わるのに遅れて申し訳ありませんでした。マッカオーニ先生とカンナシース先生もお待たせしてしまって申し訳ない」


「一番待たされたのは、我輩ですがなぁ」


「……申し訳ありませんでした、レフレクスィオーン先生」


 俺が深々と頭を下げるとレフレクスィオーンはニヤニヤと口元を歪めて髭を揺らした。どうやら満足したようで、これでやっと本題に入れそうだ。


「それで、問題の生徒たちはどこに?」


 俺の言葉にレフレクスィオーンが「ふん」と鼻を鳴らす。するとそれまで下を俯いていたカンナシース先生がおずおずと手を挙げた。カンナシース先生はどちらかと言うと気の弱い控えめな女性で、ルル・ハンダーソンの問題行動について何度か相談を受けた事もあった。淡い空色の髪と緑色の瞳が儚げな印象を与える人だが生徒の事をよく見ている教師だと思っている。



「あの、シュヴァリエ先生。生徒たちは別室に控えてもらっております。男子生徒と女子生徒で部屋をわけておりますが、女子生徒の方はわたしが聞き取りをしますのでとりあえずシュヴァリエ先生はマッカオーニ先生と一緒に男子生徒の方を……その、実はシュヴァリエ先生のクラス生徒はブリュードさんだけではなくてあの黒髪の……」


「……アルバート・エヴァンスですか」


 申し訳なさそうにこくんと頷くカンナシース先生にお礼を言い、思わずため息をつきそうになった。アルバート・エヴァンスの《《秘密》》は偶然知ってしまった俺しか知らない事だが、アルバートが何か問題を抱えていて俺が翻弄されているらしいと言うことは教師たちにも知れ渡っているのだ。特にカンナシース先生はいつも心配してくれているのだがそれを口外するのは俺の生命に関わる事なので相談など出来るわけがない。


「アルバート・エヴァンスはジュドー・アレスターと一緒にいるんですね?では、マッカオーニ先生……」


 そしてかなりやつれたように感じるマッカオーニ先生に視線を送る。見た目は厳ついが心根の優しいマッカオーニ先生も生徒指導に熱を入れるタイプだ。だが、隣国の王族がクラスに入ることになりどう対応するべきかと頭を悩ませていたと聞いていた。それでなくても彼のクラスには《《あの》》ロットン帝国の第三王女とジェスティード殿下もいるのだ。それがたった1日でこんな大問題を起こしたのだから、やつれもするだろう。一気に老け込んだかのように金茶の髪はくすんで見えるし、同じく金茶の瞳にはいつもの力強さは無かった。


「はぁ……参りました。色々と問題点はあるだろうとは思っていたのですが、まさか先に留学してきていたロットン帝国の王女を巻き込んでの騒動とは……」


「確かに厄介ですね。下手をしたら国際問題になりかねませんから……」


 ロットン帝国とは歴史は浅いが厄介な国として一部では有名であった。十数年前に突如頭角を現した帝国だが、その前衛に立って国を建てたのはフランソア王女の姉たち……第一王女と第二王女だと言われている。そしてその後ろ盾にはとんでもない大物が隠れているとも。なんでも予言めいた発言をし、近隣諸国の不正や錆びついた伝承を覆しては虐げられていた下位貴族や庶民たちを助けて回ったのだとか。そして恩を感じた人間たちが次々とロットンの名の下へと集まり、いつしか勢力は拡大していった。人が集まれば国と成立し、さらには金の採れる鉱山がいくつもの発見されたことでロットンは帝国として名を挙げたのである。


 そして、そんな姉たちに守られてきた第三王女。ロットン帝国と言う箱庭でぬくぬくと大切に育てられたフランソア王女の情報はずっと秘匿とされていた。そんなフランソア王女を突如この国へ留学させたいと手紙が来たのはほんの1ヶ月前の事だった。一方的な話ではあったが、ロットン帝国を敵に回すと国に厄介事が起こるとまで囁かれている中で国王はそれを受け入れてしまったのである。もちろん学園に丸投げだ。


 そんなフランソア王女が今回の騒動に巻き込まれてしまったのである。しかも相手は問題児として有名なアレスター国の第二王子だ。他国の王族だからこそ簡単には解決出来ないだろう。


 それに、もしも噂通りの事が本当にあったのだとしたらそれこそ国際問題だ。下手をしたら戦争になってもおかしくない。しかもこれはロットン帝国とアレスター国だけの問題ではないのだ。規律正しいはずのガイスト国の学園で起こった不祥事ならば場合によっては両方の国から攻撃されてもおかしくはない。


「とにかく、話を聞かなくては……」


 そうしてアルバート・エヴァンスとジュドー・アレスターの《《ふたりが》》待つ部屋に俺は足を踏み込んだはずなのだが……。




「ルルを誘惑して泣かせたのはお前らかぁぁぁぁぁ!!?よくも王子である俺の愛おしい大事な人を……!」


「だから、そんな女なんか知らねぇって言ってるだろうがぁぁぁ!!」


 “男子生徒ふたり”しかいないはずのその部屋にはなぜかこの国の第二王子……ジェスティード・ガイストがいて、なんとジュドー・アレスターと取っ組み合いをしていたのだ。いや、なぜこのふたりはびしょ濡れなんだ?髪から水が滴っているぞ?


 その様子を傍観していただろうアルバートが俺に向けて肩を竦めた。「この水は……どこからともなく降ってきたんですよ。《《誰かの》》イタズラですかね?」とだけ言うと、「あとはよろしく」言わんばかりのその態度に、またもやため息が口から漏れ出てしまったのだった。





***






 一方その頃、カンナシースが向かった女子生徒たちの部屋でも大問題が起こっていたのである。


 グラヴィスたちから少し遅れて、カンナシースが少し離れた場所に位置するその部屋の扉を開けた。すると、なんとそこでは────。



 フィレンツェアとルルによる、壮絶なカードバトルが繰り広げられていたのである。



「フィレンツェア様ったら……さすがは悪役令嬢だね!こんな刺激的なのって、あたし初めてかもしれない!」


「……ルルさんもやるわね。まさか心理戦に持ち込まれるなんて思わなかったわ……でも、これで終わりだわ!」


 そしてフィレンツェアがルルの手元に握られた2枚のカードからその1枚を颯爽と抜き取ったのである。


「これで上がりよ!」


「あぁ~ん!負けちゃったぁ!でもなんか、めっちゃ楽しかったぁ!」


 偶々その部屋にあったトランプによって行われたババ抜き対決はフィレンツェアが勝ったようだった。


「ふふふ。神様仕込み……ゲフンゲフン。いえ、ゲームの師匠仕込みの私の腕前は鈍っていなかったわ!さぁ、ルルさん……セイレーンを引き渡してもらうわよ!?それに────あなたの事もね」


 セイレーンがフィレンツェアを見て首を傾げたという青いオーラの事。ルルがポロッとその事を口にしてしまったのだが、それをフィレンツェアは聞き逃さなかった。そしてセイレーンからその話を詳しく聞くためにルルに勝負を挑んだようだが……。



「…なんで、ババ抜き?」


 なにやら意気投合しているふたりと違って、カンナシースだけが意味が分からず取り残された気分になってていたのだった。










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