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天才派遣所の秀才異端児 ~天才の能力を全て取り込む、秀才の成り上がり~  作者: 壱弐参
第六部

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第338話 偶然?の出会い

「では伊達殿…………ん?」

「……ん?」

「え?」


 防音室(かいぎしつ)の扉を開けると、まず越田さんが足を止め、俺も続いて足を止めた。

 最後尾の御剣さんは一般人。気付かないのも当然だ。

 おかしい、天才が二人いる。

 非常に強い存在感を持つ天才が一人。強い存在感を持つ天才が一人。そして、おそらく戦闘系でない天才が一人。

 確かにここはBar派遣所。

 天才が集い、揃う場所。

 しかし、この感覚は……知ってる気配に感じるのは気のせいだろうか?


「何やら知ってる気配ですね」


 あれ? 越田さんもか。


「越田さんもですか。実は俺もそうなんです」


 歩きながら話していると、その正体が判明する。


「「ん?」」

「「ん?」」


 俺と目が合う二人。やはり知ってる人だ。

 何で川奈さんと四条さんがここにいるんだ?

 しかも、【大いなる鐘】の(あかね)真紀(まき)さんと一緒に?


「真紀、何故ここにいる? 特訓はどうした?」

「教官の棗ちゃんたちに連れ込まれちゃったのよ」


 越田さんの問いに肩を(すく)ませながら茜さんが言う。

 教官って何だ? 四条さんがメガホン持ちながら、茜さんや立華さんを奮起させているアレが原因だろうか?

 まぁ、アレのおかげで茜さんの錬度も上がっている。

 年が明ける頃には、彼女も第五段階に達しているかもしれない。


「川奈さん、どうしてここに?」

「あ、茜さんに偶然会いましてっ!」


 おかしい、茜さんとの供述に合致しない。

 そう思い、俺は四条さんに目を向ける。


「いや、うん! 茜に色々教わりたい事があってさ! うん! ららに付き添ってもらってさ! うん!」


 センテンス毎に言い訳の(すじ)が通ってるか確認してるかのようだ。まぁ、それなら話はわかるが……いやまぁ、筋は通ってないんだけどな。

 俺たちがこの場にいた時はいなかったし、来たばかりといったところか。


「そ、それよりきゅーめー!」

「何です?」

「何で御剣と一緒なんだよっ?」

「あぁ、ちょうどよかった」

「え?」


 四条さんがキョトンと小首を傾げる。


「しばらく【命謳(ウチ)】で護衛する事になりました、御剣さんです」

「お久しぶりです。改めて御剣です。よろしくお願いします……」


 御剣は申し訳なさそうに深く頭を下げた。

 そして、四条さんはそのまま川奈さんに顔を向け、同じ行動をしていた川奈さんの目を合わせ、互いに言った。


「「ん?」」


 見合った後、二人で何故か小声でボソボソ話し始めた。

 そして、その内緒話が一区切りついたのか……、


「「よろしくお願いします」」


 二人揃って御剣さんに挨拶を返したのだった。

 一体何を話してたのだろうか?

 そんな俺たちを見て、茜さんは越田さんに言った。


「どういう事?」

「それは事務所(オフィス)までの道中で説明しよう。伊達殿、私はこれで失礼します。詳しい事がわかり次第、またご連絡を」

「じゃあね、坊や~」

「あ、はい! ありがとうございました!」


 俺は深々と頭を下げ、越田さんと茜さんを見送った。

 頭を上げた直後、俺は違和感を覚えた。

 何故か俺の袖を、川奈さんと四条さんが掴んでいたのだ。


「……ん?」


 そのまま弱い力で、しかし抗えない力で引っ張られながら、俺は再び防音室前までやって来た。そう、御剣さんを置いて。


「えっと、どうしました?」

「何がどうしてこうなった?!」

「詳しく聞かせてくださいっ!」


 肉薄する四条さんと川奈さん。

 顔がとても近い。


「詳しい話は事務所(オフィス)までの道中で説明するって事で……どうですか?」


 今日は越田さんの言葉を引用する機会が多いな。


「「むぅ……!」」


 二人は何か言いたそうにしていたが、それ以上の言葉は出てこなかった。

 俺はそのまま三人を連れ、会計をしようとすると――、


「会計なら最初から越田君でつけちゃってるよ」


 ダンディなマスターにそう言われてしまった。


「きゅーめー、これがスマートってやつだぞ?」

「ぐぅ……!?」


 ニヤニヤと言う四条さんの言葉が胸に突き刺さる。


「はははは、Bar派遣所(ウチ)は【大いなる鐘】の幹部メンバー限定でツケをやってるからね。月末にまとめて請求するんだよ」


 マスターの補足を聞き、俺は知る。

【大いなる鐘】の信用はそこまでのものか、と。

 やはり契約書とかあるのだろうか?

 越田さんの事だ、書面には起こしてるだろうけど……【命謳(ウチ)】では難しいだろうなぁ。


「近所のラーメン屋さんとか交渉してみますか?」


 真顔に聞く川奈さん。これ、本当に真面目に聞いてるんだろうなぁ。

 ラーメン屋のツケ……いや、何か違わないか?

 せめて話し合いとかで使う喫茶店とか、こういうBarとかそういう方面だと思うんだが。

 ……いや、川奈さんと翔なら、普通にラーメン屋を話し合いの場に利用しそうだ。食べながら。

 そんな事を考えていると、四条さんがスマートフォンを取り出し、何か見ている。

 そして、思わぬ質問をしてきたのだ。


「きゅーめー、運転出来るか?」

「運転って……自動車ですか? 天才派遣所のサービス使って一応一通りの免許は持ってますけど……?」

「よし、それじゃあ今から池袋な」

「へ?」


 俺が頭に(はてな)を浮かべていると、川奈さんが思い出したように言う。


「あ、準備出来たんですか? 【命謳(ウチ)】の【KW-ZXM(ズィクシム)】!」


命謳(めいおう)】に軍用装甲車両……だと?

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