表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天才派遣所の秀才異端児 ~天才の能力を全て取り込む、秀才の成り上がり~  作者: 壱弐参
第六部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

329/365

第324話 ◆伊達玖命の上申2

 (みこと)が頭を抱える中、玖命は状況を説明する。


「実は俺、御剣さんのホットラインを知らなくて……あ、一応名刺は持ってるんだけど、それはやっぱり会社用なんだよね。だから、どうしたらいいか悩んでるんだけど……何か良い手はないかな?」


 そんな悩みを一瞬で解決したのが父、一心(いっしん)だった。


「なら、【ツイスタX】のメール機能を使ったらどうだ? 確か、相互フォローしてただろう? 玖命と御剣さん」


 そう言われ、玖命がハッとした様子で立ち上がる。


「そ、そうか、その手があったかっ! ナイス親父!」


 言うと、玖命は早速スマホを操作し始めた。

 その異様な光景に、四条が溜め息を吐く。


(何で、家族に見守られながら女に連絡するんだよ……ったく。まぁ、(みこと)はまだ納得出来てないみたいだけどな)


 四条がちらりと見ると、(みこと)は難しい顔をしながら玖命の動向を見守っていた。


「あ、送れるみたい! ありがとう、親父!」

「ふふふ、これが親父の威厳」


 ニカリと笑う一心(いっしん)だが、やはり(みこと)の表情はいつも以上に暗い。


(……だってお兄ちゃんだよ? 流石にわかると思うけど……この真剣な表情……何か別に理由があるの?)


 (みこと)がそんな事を考えていると、玖命の指先が止まった。スマホから目を離し、その視線を(みこと)へとスライドさせていく。


「み、(みこと)……」

「な、何……?」

「じょ、女性に会う時ってどんな連絡がいいんだっけ?」


 素っ頓狂な玖命の言葉に、(みこと)が呆れながら溜め息を吐く。


「何が『いいんだっけ?』よ。まるで過去に私が教えたみたいじゃない」

「お、教わんなかったっけ……?」

「教えてないわよ」

「じゃ、じゃあどうやって連絡すればいいかな……?」


 そんな玖命を見、一心(いっしん)は失笑し、四条は苦笑し、(みこと)への字(、、、)に口を結んだ。

 何も言わない(みこと)に対し、困った玖命は、その視線をもう一人に向ける。


「四条さん」

「はぇ!?」

「四条さんならわかります? どういう連絡がいいか?」

「わ、わわわわかるも何も、どんな用で連絡するんだよっ!?」


 四条が咄嗟に言い放った質問に、玖命が思い出したように言う。


「あ、そ、そうでしたね。えっと実は――――」


 それから語られた、玖命の説明。

 話を聞く内に一心(いっしん)は大きな溜め息を零し、(みこと)は「なーんだ」と呆れ、四条は「心配して損したわ!」と怒るように言った。


「え……何か変だった……?」

「つまり、よくはわからないけど、御剣さんが大変な目に遭ってないか確認するために連絡をとりたいって事よね?」


 (みこと)の簡潔な説明に、うんうんと頷く玖命。


「なら、話は簡単よ。変な情報を入れずに、普通に聞けばいいの」

「変な情報って……何?」

「どうでもいいの、そういう事は。脚色せず、普通に聞くの! わかった!?」


 (みこと)が凄みながらそう言うと、今度はコクコクと頷く玖命。


「わ、わかった!」


 素早くスマホを操作し、必要事項だけを事務的に入力する玖命。

 (みこと)一心(いっしん)と目を合わせ、苦笑しつつも、いつもの玖命に安心を見せる。


「で、出来た! こ、これでどうかなっ!?」


 スマホを3人に見せながら聞く玖命。

 3人が覗くと、そこには御剣宛のメッセージが書かれていた。


 ――御剣さん、お世話になっております。よろしければ、近い内にどこかで会えませんか?


「これは……」


 一心(いっしん)が唸るように言い、


「勘違いしちゃうわね」

「あぁ、するな」


 (みこと)の言葉に、四条が同意を見せる。

 そんな2人の反応に、玖命が首を傾げる。


「勘違い……?」


 そんな玖命の疑問も、3人には届かない。

 一心、(みこと)、四条は肩を寄せ合い、玖命そっちのけで会議を始める。


「『御剣さんに伺いたい事があるので~』とか付ければいいんじゃないか?」

「なら、場所も限定しちゃうのはどう?」

「そうだな。【命謳】の事務所(オフィス)とか、KWN堂の会議室とか」


 四条の言葉に、一心が頷き同意を見せる。


「いいね。だけど問題なのは、会社を巻き込んでしまう事だ。プライベートで会うのに会社で、となると、御剣さんに迷惑になりかねない」

「そっか……なら【命謳(ウチ)】の事務所(オフィス)かな?」


 四条の言葉に、今度は(みこと)が反応する。

 地図アプリを開いたスマホをかざしながら(みこと)が言う。


「でも、KWN堂って渋谷にあるみたいよ? お兄ちゃんが呼び出すのに、渋谷に出社してる御剣さんを八王子に呼ぶのはちょっと酷いよね」

「確かにそうだな。ここはやっぱり玖命が行かないと失礼になる」


 一心の言葉を受け、四条がハッとした様子で言う。


「あ、ならKWNの本社はどうだ? 【命謳(ウチ)】ならゲストルームも開放してくれてるし、流石にそこは使えなくても、会議室くらい貸してくれるだろ?」


 そのアイディアに、(みこと)が頷く。

 四条、(みこと)一心(いっしん)に顔を向ける。


「うーむ、悪くないかもしれない。事情を話せば川奈社長もわかってくれるだろうし、そもそも川奈社長からも話を聞いてる訳だし、子会社の社員と、警備依頼してるクランの代表……なら、筋も通る、か」


 一心の判断に2人は頷き、そして3人は立ち上がる。

 そして、スマホを持った玖命に、(みこと)、四条が手を差し出す。


「「スマホ(ソレ)貸して!」」


 決して玖命には文章を作らせない2人の強い意思が、そこにはあった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓カクヨムにて先行掲載中↓
『天才派遣所の秀才異端児 ~天才の能力を全て取り込む、秀才の成り上がり~』
【天才×秀才】全ての天才を呑み込む、秀才の歩み。
↓なろうにて連載中です↓


『善良なる隣人 ~魔王よ、勇者よ、これが獣だ~』
獣の本当の強さを、我々はまだ知らない。

『半端でハンパないおっさんの吸血鬼生 ~最強を目指す吸血鬼の第三勢力~』
おっさんは、魔王と同じ能力【血鎖の転換】を得て吸血鬼に転生した!
ねじ曲がって一周しちゃうくらい性格が歪んだおっさんの成り上がり!

『使い魔は使い魔使い(完結済)』
召喚士の主人公が召喚した使い魔は召喚士だった!? 熱い現代ファンタジーならこれ!

↓第1~2巻が発売中です↓
『がけっぷち冒険者の魔王体験』
冴えない冒険者と、マントの姿となってしまった魔王の、地獄のブートキャンプ。
がけっぷち冒険者が半ば強制的に強くなっていくさまを是非見てください。

↓原作小説第1~14巻(完結)・コミック1~9巻が発売中です↓
『悠久の愚者アズリーの、賢者のすゝめ』
神薬【悠久の雫】を飲んで不老となったアズリーとポチのドタバタコメディ!

↓原作小説第1~3巻が発売中です↓
『転生したら孤児になった!魔物に育てられた魔物使い(剣士)』
壱弐参の処女作! 書籍化不可能と言われた問題作が、書籍化しちゃったコメディ冒険譚!
― 新着の感想 ―
おー更新きた!
今読んでるの読み終わってまたこれ読みなおすの今から楽しみ! 更新ホントにありがとうございます!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ