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第二十七話 行方不明

「シゲル君とナオト君が行方不明……?」


「えぇ、残念ながら」


その夜、屋敷にきたアルデン。いつも笑顔のアルデンが眉を下げ悲しそうに瞼を閉じた。


「国を出たとの情報も、どこか街に入ったという情報もありませんでした。騎士を派遣し、周辺の捜索もしていますし、ギルドの方でも冒険者からの報告は上がっていません」


「それって、つまり……?」

 タケルが首を傾げる


「……魔物に襲われた__っと考えるのが自然でしょうか」


「そん……な」

タケルは手で口を覆い絶句する。

あの時___自分がもっと声をかけていれば。あの時……。

 そう、後悔の念が渦巻く。


「だから反対だったんです!」

 カオリが涙を流し立ち上がる


「生徒を……!危険な場所に送るなんて!」

 アルデンに駆け寄るカオリが涙ながらにタケルの肩を抱く。


「教育はまだいいです!ですが……!魔物の討伐に生徒らを使わないで!」

「先生……」


「すみません、子供に世界の命運をかけてしまうのは心苦しいのです。けれど……僕達はそれしか……」

眉を下げるアルデン、それにタケルはカオリの手を肩から離しカオリに振り返った。


「俺は、いや、俺らは大丈夫です。まだ困惑している部分もあるし、早く元の世界に戻りたい気持ちは変わらない。けど、俺たちは進むしかないと分かったから__。みんな大丈夫です。ソウタ君もユイさんも、がむしゃらに頑張ってますし、早く帰るためには力をつけないと」



「で、でも……」


「では、明日の学校も頑張ってくださいね。引き続きこちらで捜索してみますから」


「はい、よろしくお願いします」

 頭を下げたタケルに続けてカオリも頭を下げた。


 屋敷を出たアルデンは月を見上げながら歩く。


「今日ハ、レッドムーン(紅月)。魔物の攻撃力が上がり見境なしに人間を襲う1ヶ月に1度の日。この日の夜冒険者は森中に配置され街に侵入しないように特別な依頼が出される……。見つからないはずはないんだよネ」


「____そしたら、やはり魔物に喰われてしまったのでは?」

 燕尾服をきたルシアンが屋敷の門の外に立っていた。


「それにしてハ、どこにもそんな形跡はなイ。大物の魔物でない限リ、一口で人間ヲ食べるには無理。ここらにいるのハ、群れる小物ぐらいしかいなイ。」


「……何が言いたいんですか?それにこんな所に……リリアン様の護衛と使用人の仕事はどうしたんです?」

 

 アルデンはギロッと睨みつける


「そう睨まないでヨ。許可はとってきたサ、君が召喚者に追いつけないはずは無い。一体どこに行っちゃったんだろうナ〜」

肩を組みアルデンの頬をつんつんとつつくルシアン


「本当に知りませんよ、それに……僕は言ってたはずですので、女王陛下の許可なしに出ては行けない……っとね」


「へぇ……じゃぁ何があっても自業自得……カ」


「それだけですか?それでは失礼しますね」

ルシアンの腕を外し歩き出すアルデン


「女王サマの敵になるのかイ?」

 唐突にそう背中に投げかけるルシアン

アルデンは少し振り返った


「僕がリリアン様の敵?そんなわけないでしょう。僕は_リリアン様のためなら何でもすると誓ったのですから」

 再び歩き出すアルデン

 


「それならいいけド…………変わらないネ、君は」

 


 



 

 


 

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