第45話 ウィラードとの鉢合わせ
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チェックインはマリエッタが手際よく済ませた。
尾行の気配は今のところない。
「大丈夫だよエリカ。今のところ不審な魔力の気配はなし。少しここで泊まれる」
このホテルには確かにウィラードが泊まって居るはず。
マリエッタですら気配を探知できないとはやはりかなりの手練れ……。
思えば彼女とは2度前線で戦ったことがある。
上官からの忠告が今も耳に残っている。
絶対に白い魔女に間合いを詰めさせるなと。
分析の結果、白い魔女ことウィラードはこちらとすれ違いざまに瞬間的にだが極大加速魔法を駆使してこちらが防御魔法を展開する前にこちらを仕留める高速離脱の技を使うと推測されている。
推測というのは死亡した我が国の魔導士の遺体には防御魔法を展開しきる前の周波数しか検知できなかったからだ。
我が国の魔導士に匹敵するずば抜けた魔力と、異常な加速に耐えられる強靭なフィジカルと精神力がなければできない芸当だ。
当然ウィラードのことはマリエッタに一言も話していない。
このまま遭遇せずにカイザーノートにたどり着きたい……。
「エリカ、505号室よ。行こう」
私はマリエッタが押したエレベーターに乗る。
格式の高いホテルだけあって内装はとても豪華だ。
帝国のものより部分的にはきらびやかなイメージがある。
時計に似た階層メーターが5階に着くと、チーンという音と共に扉が開いた。
まっすぐ部屋に向かいが人気はない。
尾行は今のところついてきていないようだ。
そして突き当りを右に曲がろうとする直前。
コッコッコッコッ!
大理石でできた廊下に優雅な足音が響く。
どうやら宿泊客がこちらへ向かってきているらしい。
靴の音からして女性がこちらへ向かってきているようだ。
「あの角を曲がれば505号室よ」
すると曲がり角からどこかで見た顔が姿を現した。
“う、ウィラード!?”
それは上品な私服に身を包んでヒールを履いたウィラードだった。
へんげの魔法で顔を変化させた私たちの前に白き魔女が現れた!
だが、彼女は私たちに気づいていない……のか!?
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