第44話 首都ジェラードでの足止め
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アポログラス首都・ジェラード。
エリカにとってこれが2回目の訪問だが、今回は前回以上に気持ちに余裕がない。
普段と同じ目抜き通りには市場が開設され、様々なものが売られている。
小さい子たちが嬉しそうに母親と買い物をしている光景を見ると、自分たちの状況とのギャップに逆に緊張が高まる。
「大丈夫よエリカ。私のへんげの魔法は絶対にバレないから。何せ魔力周波数も意図的に乱すことで魔法を使えない一般人に成り済ますのが私の極意よ♬」
「マリエッタ、昔からこういうの得意よね……」
カイザーノートへ行くには必ずここを通る必要がある。
他のルートは警備が厳重になり、不可。
だがこの首都は灯台下暗し。
ここも厳重だが、帝国と共和国群両方の貿易のルートとなっているがゆえに物流を止めるのは難しく、商人になりすませばまだ警備に穴がある。
私とマリエッタは薬品を扱う女商人に成り済ましていた。
しかし、首都の東部地区に近づくにつれて、大勢の商人や旅人が並んでいるのが目立つようになってきた。
マリエッタは私に目立たない場所に隠れるよう言って一人聞き込みに向かった。
30分後、マリエッタは帰ってきた。
へんげの魔法で顔を変えているとはいえ、困った表情だ。
「まずいわエリカ」
「どうしたのマリエッタ」
「どうも先日共和国が領空侵犯した関係でこのさきのブルガール通商検問所で商人、冒険者関係なく全員が細部まで取り調べを受けるらしいわ」
「しばらくこの首都で数日過ごした方がいいかも」
マリエッタの機転により、数日間首都にとどまることにした。
「この町の中央ギルドで宿泊できるところを聞いてくるね」
そう言ってマリエッタは街の中心にある中央ギルドへと向かった。
幸い私はカフェで待っていてと言ってくれて幸いだった。
中央ギルドとは要は私が傭兵バイトをした際のあのギルドの事だ。
あそこは傭兵登録の他に酒場とさらには街の観光案内所を兼ねているので宿泊可能なホテルなどを検索してくれる場所でもある。
魔法で顔を変化させているとはいえ、あのルスベルクの在野とかがいる可能性もあるし、気まずくて行きたくない。
「よかった、一つだけ開いてるホテルがあったよ♬」
「そう良かった、行こう」
インペラトールホテル。
マリエッタに案内されたホテルの目の前に私は今いる。
どうしよう!!!
よりによってウィラードの泊っているホテルじゃない!?
マリエッタは全く意に介さず、チェックインの準備を始めた。
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