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アリーナ殺人事件  作者: たま


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蟹座の騎士

伽椰子の推しVチューバー、十二星座騎士団の騎士団長こと蟹座(キャンサー)の騎士の中の人と日を改めて大森の喫茶ノワールで会った。

ここは俳優達もたまり場にしてる、若い女の子やおばちゃんはほとんど来ないオヤジの飲み屋街の中にある老舗喫茶なのだ。

中の人は小柄だがガッチリした青年?少年のような本当に若い子だった。

なんなら伽椰子と変わらないくらい!

シュンとして猫背気味に下を向いてる。

「あの…姪っ子とライブ行きました。あなたのメンバーシップで、ずっと引きこもりやってた子です。

今は大学通って普通に生活してます。ありがとうございます。」とまず貞子さん代わりにお礼を言う。

「あっ、分かります。この頃来ないから、きっと実生活うまくいってるんだなと思ってました。」本当に良い子だ。そして頭も良さそうな…問題は女性関係か?

「あの、樹莉さんには本当に打ち明けてなかったんですか?その配信者なってアリーナライブやるって。」ミー子が聞くと首を無言で横に振った。

「…何度もノドまで出かかったんですが、言えなかったです。この仕事始めてから、仲間以外信じられなくなってて。

彼女に話したら、なんか利用されそうで…言えなかったです。」彼はチームを凄く大事にしてるとジェミニの騎士が言ってたが、本当に守りたいようだ。

「それにあの日はずっとリハーサルで皆と居ました。

会場前とか上から見えますが、絶対行けません。

それは警察にも話しました。」キャンサーが話す。

「もう警察から調べられたのですね。あなたの潔白は証明されたじゃないですか?会社から発表してもらえば?」ミー子が言うが彼は首を振る。

「真犯人が捕まらない限り、僕への疑いはずっと続きます。せっかくライブ成功したのに!だがら僕のキャラは残して僕が抜ければ良いんです。Vチューバーはそれが出来ます!」キャンサーは覚悟を決めてるようだ。

「…姪っ子は納得しないと思いますよ。キャンサーの騎士はあなただけなんですよ。仲間もあなた以外認めないと思いますよ。ファンや仲間をバカにしてますよ、それは。」ミー子がにらむとキャンサーが動揺する。

「じゃあ、僕はどうすれば良いんです?弁明してもムダなんですよ?こうしてる内にも登録者はどんどん減ってる。グループだけじゃなく箱自体の立場がどんどん悪くなる!」キャンサーは本当に悩む体質のようだ。

「あのさあ〜配信者なんて浮き沈みあって当然なんだよ!無実ならドンと構えとけよ!俺なんかデビューしてから炎上何回してると思ってるんだよ?」水餓鬼こと平間くんがイライラして怒り出した。

「あっ、水餓鬼さんだ!ファンです!」今やっと気づいたのか?キャンサーは水餓鬼に握手を求めた。

「いいか!ドンと構えとけ!お前がオロオロしたらチーム皆が不安になるだろ!

俺とミー子さんが、必ず犯人あぶり出してやる!」平間くんが勝手に啖呵(たんか)を切る。

「ウソでしょ…」ミー子は頭を抱える。

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