映画館5
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決勝ラウンド
耐久チームバトル
【ルール説明】
チーム3人がそれぞれマシンを作成し、45分間の耐久レースに挑む。
コースを走れるのは、各チーム1人のみ。
選手の交代は、コース上に設けられた交代スペースでのみ可能。
交代は無制限で、希望する場合はフラッグを上げて申告する。
待機しているメンバーは、その間自由にセッティング変更が可能。
バッテリーは各チーム8本、つまり4セットが支給される。
メンバー間でバッテリーのやり取りは禁止。
バッテリーは1人につき1セットは保有すること。
同一パーツは、各チームにつき最大5個まで支給。
45分間で、最も多くコースを周回したチームが優勝となる。
ルールは、既に事前に説明されていた。
それを受け、各チームは自然と声を潜め、作戦会議を始める。
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ユウのチームでも意見が飛び交っていた。
「バッテリーはユウが2セット持てよ」
「いや、ここはユリ先輩でしょ」
「えー? ユウが持ってた方が勝ち目上がるでしょ?」
ユウは少し間を置き、頭の中で考えを整理する。
「いい? 時間がないから、僕の話を聞いてほしい」
普段とは違う、覚悟を感じさせる表情に、2人は自然と口を閉じた。
「僕も、もちろん勝ちに行く」
「モーターは、コースを見る限りトルクチューンがベストだと思う。
ルール最大数の5個を用意しよう」
「45分の耐久だと、バッテリーだけじゃなく、モーターも確実に熱ダレする」
「それと、コウスケ用にレブチューンも何個か用意しておくといい」
一呼吸置いて、ユウは続ける。
「バッテリーは、ユリ先輩が2セット持ってほしい」
「僕が持つより、ユリ先輩が持った方が、勝ち目があると僕は思う」
そして――
「それに……
ユリ先輩が主役の“劇場版”でしょ?」
一瞬、ユリの目が潤んだ。
「……やぁぁってやるぜ! ユリパンサー!!」
吠えるように叫ぶユリ。
「で、順番はどうする?」
「ユリ先輩に、先発で走ってもらいたい」
「僕とコウスケのセッティングは、限られた作成時間じゃ終わらない。……だろ?」
ユウの視線を受け、コウスケはニヤリと返す。
「確かに……プラス2.30分は欲しいとこだな」
「ユリ先輩には、先に走りながらコース状況を見てもらう」
「その間に、僕たちはマシンを仕上げる」
「交代後は、状況に合わせてセッティングを変えつつ、情報を伝えてください」
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コウスケとユリは、ユウの冷静な組み立てに驚きつつも、すぐに賛同した。
3人は短時間で役割を整理し、具体的なプランへと落とし込んでいく。
スタジオ全体が、静かな熱気を帯びていた。
中央に設置された巨大なコースが、
これから始まる戦いの異質さを、無言で語っている。
ストレート。
テクニカル。
そして、そびえ立つ高さ2メートル以上の上り坂。
テレビ企画らしいド派手な造形だ。
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収録開始直前、ユリの姿が見当たらなかった。
「あれ? ユリ先輩は?」
「さあ、トイレじゃない?」
そんな会話をしていると――
「決勝ラウンド、始めます! スタンバイお願いします!」
カメラが回り始める直前、ユリが姿を現した。
……
ユウとコウスケは、目を合わせ、そっと視線を落とす。
(……やっぱ、あるよな)
(今日は、エヴァか……)
アスカ・ラングレーの姿で現れるユリ。
カメラが回り、選手インタビューが始まると、
中村ゆうじは当然のようにユリへ質問を浴びせた。
何のキャラクターなのか。
ジャパンカップで有名になった話。
テレ東番組の宣伝ありがとうございます、というお礼まで。
ユリは、練習してきましたと言わんばかりの受け答えで、すべてを捌いていく。
そして――
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決勝ラウンド!!
「用意――スタート!!」
参加者全員が、一斉に資材ブースへと駆け出す。
ミニ四駆。
パーツ。
必要なものを、迷いなく掴み取っていく。
各チームが作業台に戻り、マシン制作が始まった。
ユウたちも、必要パーツを揃え、黙々と手を動かす。
……
作戦通りに進み、流れは非常にスムーズだった。
他チームでは、パーツ被りが5個以上発生したり、
セッティングを巡って言い合いになる場面も見受けられる。
そして――
作成時間が終了。
いよいよ、決勝戦が始まる。
Xにてイメージイラストを追加しました。
今回はコウスケのイラストになります。
https://x.com/wkulsvtlvq1710?s=21&t=AZrLSqSZ0HmgnLpzFUCbNA




