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目覚めると、そこは夢のような世界でした【中断】  作者: 青谷


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3/6

No.1:『目覚めたら、そこは「DREAM WORLD」でした』




 ふと目を覚ますと、目の前には見慣れない言葉が浮かび上がっていた。

 そこには、


 ——DREAM WORLD——


 なんだこれ。

 

 起きたばっかりの冴えない脳をフル回転させても、眠る前の記憶がさっぱり思い出せない。

 こんなところに来た覚えもない。

 確か、さっきまで交差点で信号が変わるのを待ってたはずだ。

 そこから先の記憶が、すっぽり抜け落ちている。

 結構考えたが、やはり思い出せそうにない。

 こんな時は歩くのがいいと聞いたことがある。

 ……確か、家で横になりながらスマホをスクロールしていた時に、そんな話を見たような気がする。

 まあ、歩けば何かわかるかもしれない。

 

 「よっこらせの小吉」


 自分でもよく分からない掛け声を口にしながら、誰もいない壮大な空間に大声を出した。

 まずは、周りを見てみよう。

 一回周りを把握したら何かわかるのかもしれない。

 そう思い、何もない空間を歩きながら辺りを見渡す。

 しかし——。

 最初に見た『DREAM WORLD』という文字以外、何も見つからなかった。

 

 ……本当にどうなってんだ?

 

 何もないと分かると、立っていることすら妙に落ち着かなく感じてきた。

 結局、元の位置に戻って座る。

 手がかりになるようなことは、何一つ思い出せなかった。

 手元にスマホがある。

 電源もある。

 だが、画面には圏外の表示。

 当然、ネットも繋がらない。


 ネットが繋がればAIにでも聞けたのにな。


 ……まあ、聞いたところで何が分かるのかは知らないけど。


 やっぱり、ここでじっとしているのも落ち着かない。

 なら、もう少し遠くまで歩いてみるか。

 そう思い、再び歩き出した。


 ——それから、体感で30分ほど経った頃。

 いっこうに何かが見つかる気配がない。


 流石に疲れた。


 そう思った、その時だった。


 ピコン。


 突然、音が鳴った。

 反射的に顔を上げる。

 すると、頭上に大きな文字が浮かび上がっていた。


 ——準備が整いました。今から転送を開始します——


 ……なんだ、これ?

 

 やっと何か起きたと思えば、準備?転送?

 

 意味が一つも分からない。

 

 何の準備だ?


 どこへ転送するんだ?


 遊びに出かける時の説明だって、子供でももう少しできるぞ。


 説明が足りてない。


 誰だか知らないけど本当に迷惑だ。


 そんな説明でいいわけあるか。


 俺は今日、帰ったら遊ぶ約束があったのに。


 そんな愚痴をこぼしていると——。


 突然、耳をつんざくような音が鳴り響いた。


 そして、視界が少しずつ白く染まっていく。


 何も見えない。


 何も聞こえない。


 意識まで、白く塗りつぶされていくような感覚だった。


 その時——。


 ≪……おまえ。聞こえてんのか?これ、まあ大丈夫なはずだな。今から真剣なことを言うぞ。耳をかっぽじってよく聞けよ。


 この後、目が覚める場所がある。


 その近くに、とても高いタワーがあるんだ。


 それは雲より高い。


 肝心なのはそのタワーだ。


 帰るためにはタワーがキーになる。


 ……わかった?


 もう少し話したいが、起きる時間まですぐらしい。


 最後に一つだけ、話しておきたいことがある。


 ——この世界を信じるな……≫




 


 

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