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異世界経験豊富なプロと行く!〜無能力者の学園生活〜  作者: 啓上秋
二章アマチュアは教えを説く。
22/29

アマチュアは顧問として働く。

 

 そうして……生徒会室に七理のメンバーと一緒に移動し会議が始まる。


 生徒会長である雫が、資料を周りに手渡し、説明を始める。


「今期の生徒会の活動として、まず早急に取り掛かるべき議題は体育祭について、そして二学期からは文化祭……そして修学旅行が控えています」


 雫が淡々と言いながら、資料を広げる。


「では、まず体育祭の種目についてですが、前回決めた通りの競技のまま変更はありません」


 競技の中には定番の競技から能力者学園ならではの競技まで多種多様な競技がある。


「さて、体育祭準備期間に入りますと、我々は実行委員会として、スケジュール表作成に各種備品の点検、生徒の種目参加表作成等を行いますのでよろしくお願いします」


 そのまま雫は説明を続ける。


「さて、文化祭や修学旅行についてはまだ時間があるので今回の会議では取り扱いません、後は今期の生徒会の予算についてです」


 そうして予算についての会議も終わり……。


「では、これで今期の生徒会の活動についての説明を終わります、何か質問は?」


「質問なんだが……俺は顧問として何をすればいいんだ? こんな事生徒に聞くべきじゃないかもだが……」


 そう正直、俺はこの生徒会で顧問として何をすればいいのか分かっていない。


「分かりました生我先生、説明します」


 雫は生徒会長の机の引き出しから何かを取り出し、こちらに向かってくる。


「先生、これを……」


 そうして手渡されたのは、生徒会長と同じ腕章だった。


「えーと……これは?」


「先生には顧問として生徒会長になって貰います」


 つまり……どういう事なのか分かりかねていると……。


「分かりました、詳しく言うと、生徒会長と言っても厳密には仕事は私がやります、ただし全体の方向性修正、つまり教職員しか介入できない部分と私達生徒会の橋渡しとしての仕事です」


 俺が理解出来てないのを見かねて雫が説明してくれた。


「例えば?」


「例えば、修学旅行なら行き先や予算はこちらで決めます、ですが実際の宿や施設、バスや電車の手配は教職員が行うものです、そして我々七理は七理だけで修学旅行がありますので同じように我々にも教職員の手配が必要と言う事です」


「なるほど」


 つまりこういう事だ。


 生徒会はあくまで生徒同士の組織、つまり、生徒がなんでも決められる訳ではない、だから教職がする仕事と連携をして、生徒会の運営を円滑に進めると言う事だ。


「ありがとう、もう大丈夫だ」


「分かりました、他に質問がなければ今回の生徒会の仕事は終わります」


 そうして午前の生徒会の仕事は終わった。



□ □ □



 昼になり、海月に呼び出され一緒に昼食を食べる。


「どうした? 海月」


「亡、その……霧香はどんな反応でしたか……?」


「あぁ……なるほど、少し動揺していたな……」


 そう海月が心配しているのは、霧香が姉が元七理だと知った事についての反応が知りたいのだろう。


「やはり……そうですか……」


「やはり……?」


「えぇ……霧香は……私にコンプレックスを抱いてるんです……だから七理になったときは自慢してきましたよ、わざわざ職員室まできて……なのに姉の私が元七理なんて霧香のプライドはズタズタでしょう……」


 確かにそれなら動揺するのも分かるし、霧香に自分が元七理だと知らせていなかった理由も分かる。


 もちろん七理について話さなかった理由は、行方不明の事について話をせざるを得ないから躊躇いもあったのだろう。


「まあ、今の霧香がどんな状態にあるか……正直、生徒会の会議中はいつも通りだったが……分からないからな……」


「そうですね……霧香……」


 海月は食事の手が止まっていた。


 海月があまりにも心配していて俺は、何とかしてやりたいと思ったので……。


「……分かった、俺が霧香に接触して、どう思ったのか聞き出す」


「え!? どうやって?」


「どうやって? 決まってるだろ? 俺は担任教師なんだから生徒の悩みを聞くのも仕事のうちだ」


 そうして昼食を一足先に食べ終わり、霧香の元へ向かう。



□ □ □



「霧香、ちょっといいか?」


「あら〜? これはこれは……生我先生……どうしました?」


 霧香は七理の食堂で一人でアフタヌーンティーを楽しんでいた。


「霧香……放課後……俺と王都に出かけるぞ」


「へ? ……は?」


 霧香は固まった。


 


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