表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/57

#3 魔法

「この世界で暮らすには、最低限の魔法は覚えてもらう必要がある」

“社長”は腕を組みながら言った。

「魔法は大きく三つに分けられる」

指を三本立てる。

「戦闘魔法、回復魔法、生活魔法――この三つだ」

今日は座学らしい。

“社長”直々に教えてもらえるのは名誉なことだ、と周囲には言われたが――

正直、そんな気はしない。

(この人、普通にヒマなのでは……?)

「まずは一番簡単な生活魔法からだ」

やっぱりヒマなのかもしれない。

「基礎として、体調管理(コンディション)を覚えてもらう」

「異世界から来た人間でも、魔法って使えるんですか?」

「問題ない。この世界に来てから多少時間も経っている。魔力も身体に馴染んでいるはずだ」

……そんなもんなのか。

「覚えるって言っても、何をすれば?」

「難しいことはない。すでに“種”は渡してある」

「種?」

「魔法のきっかけとなるものだ。あとは発動するだけで使える」

「発動って……」

嫌な予感がする。

「口に出して言えばいい」

やっぱりだ。

「いや、普通に恥ずかしいんですけど」

「そんなことはない」

あるんだよなぁ……

……まあ、いいか。

「《体調管理コンディション》!」

――。

…………。

何も起きない。

「……今の、失敗しました?」

「いや、成功だ」

「え?」

「体調を整える魔法だ。見た目に変化がないのが正常だ」

「ああ……なるほど」

言われてみれば、確かにそうだ。

「次だ。《情報確認パラメーターチェック》を覚えろ」

「これも叫べばいいんですよね?」

「もちろんだ」

もう吹っ切れた。

情報確認(パラメーターチェック)!」

叫んだ瞬間――

視界が暗転した。

頭に鈍い衝撃が走る。

そのまま、意識が途切れた。


「……あれ?」

目を開ける。

見慣れない天井。

「ここは……」

「やっと起きたか」

横を見ると、“社長”がいた。

「確か、さっき……」

「気絶したな」

あっさり言うな。

「おそらく原因は魔力切れだ」

「え」

「今の君では、複数の魔法は扱えないだろう」

そんなゲームみたいな制限ある?

「しばらくはこの2つだけにしておけ」

「えー……」

「今日はもう休め。今後のことは、また明日話す」

そう言われた瞬間――

ふっと、意識が沈み始めた。

(あれ……?)

急激な眠気。

抗えない。

そのとき、ふと思い出す。

――体調管理(コンディション)

(これ、回復じゃなくて……)

(普通に“休ませる”魔法なのでは……?)

考えがまとまる前に、意識は闇に落ちた。

明日も更新

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ