#126 "法則王"プローフ=インパイル
拝啓、お母さん。
僕は異世界に来て、とても満足した日々を送っています。
泣いたり笑ったりして、何故か今は――
クイズ大会を、行っています。
…いや、なぜ!?
"法則王"プローフ=インパイル、中々なお調子者である。
出会った瞬間からクイズ大会を仕掛け、なぜか司会者側に立っている。
つまり、僕の相手になっているのは先輩。
そして、ルナはずっと話さないまま。
正確には話すことが出来ない。
『ルナ様。貴方の存在そのものが不正行為になってしまうので少しの間だけ黙っておいて貰いますよ」
そう言って、難なく束縛を発動していた。
『つまり僕と君がクイズで対決するって事か」
それを聞いたプローフは、首を横に振った。
『いえいえ。私は司会に回らして頂きます。対決するのは貴方達、白石様と此花様です』
一瞬理解が出来なかった。
すると、横から声が聞こえた。
『やってやろうじゃないの。先輩としての威厳を見せてやるわよ』
何故か乗り気だ。
ルナは『ンー!』と叫んだが、意思疎通は不可能である。
『それでは行きましょう。第1問』
《当時のイシス=シフリスが持っていた武器は何?》
頭の中に質問が浮かぶ。
またこういうタイプの――
『そうそう。公正にするためにお互いが立ち会っているシーンから切り取っています』
理不尽問題は来ないってことか。
…というか、何持ってたっけ。
刃物…
悩んでる内に、隣から音が鳴った。
『ナイフ!』
先輩が高々と叫ぶ。
『正解です。これで0:1ですね。それでは第2問』
《ミリア=ルナに始めて逢った時、白石湊は何と言った?》
隣で先輩が不満げな顔をした。
――しかし、僕も覚えていないのだ。
しばらく黙っていると、目の前――ルナからの視線を感じた。
『ン゙ー!』
ンに濁点を付けたような声で必死に叫ぶ。
『黙っておいて下さい。これも公正な勝負に…』
目の前のランプが光る。
『"夢じゃなかった……"!』
ルナの顔がぱっと明るくなった。
『正解です。第3問!』
《ゼルティアで"白い巨人"に始めて出会ったのは…》
読み終わる前に先輩が叫んだ。
『飛行機の中!』
『…正解です。しかし、問題は最後まで読んだ方が良いですよ。第4問!』
《リアエンド=フェイタルが持っていた武器は何?》
コレは簡単。
すぐさまボタンを押す。
『日本刀!なんで持ってたのか知らないけど…』
『正解です。ちなみに、アレは模造品のようですよ』
《クレシアス=カノンが持つ武器は何?》
武器関連多いな…
『武器の名前まで答えてもらいますからね。気をつけて…』
またまた言葉を遮って、先輩が叫ぶ。
『希望ノ槍!』
少しの沈黙の後、プローフが言った。
『正解です。特注製のようですよ。他の人が持つと弾かれるとか』
そして、問題が提示される。
《今、何問目?》
…シフリスが1、ルナが2、巨人が3で…
考えている内に、先輩は答えを出していた。
「6問目!」
「流石ですね。記憶力に自信があるようで。7問目!」
《ゼルティアで最初に出会った七不思議は…》
読み終わらずに、先輩が叫ぶ。
「守護者の所蔵庫!」
すると、プローフはもったいぶって言った。
「不正解!続きを読んでください」
《ガーディアンですが、2番目に出会ったのは誰?》
先輩はボタンを押そうとしたが、押せなかった。
僕がゆうゆうとボタンを押す。
「テンビンサマ…もとい、"魂久王"!」
「正解!これにて終了します。勝者は…此花様です!」
あ、そうだった。
あっさりと負けてしまったが、中々楽しかった。
「ありがとうございました。残りも頑張って下さいね」
そう言って、プローフとは別れた。




