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56.変わらぬ「イマ」のその先へ

前回のあらすじ。

お正月にて黄河と初詣にデートした。

なんだか、そわそわする。

たった数日会っていないだけなのに、早く会いたくて仕方がない。

よしと意気込みながら、勢いよくドアを開ける。


「あけましておめでとうございまぁす〜」


「おっ、明音君! あけおめ〜」


開口一番に返してくれた那月ちゃんが、にこやかに笑う。

そんな彼女の隣にいる真冬ちゃんが、僕の顔を見て


「おめでとう、相変わらず元気いいね」


と呆れ半分に呟いた。

年末年始も終わり、ついにアルカンシエル初勤務日です!!


「お正月はどうだった? ゆっくりできた?」


「うん、一応。あ、でも姪っ子と甥っ子が家に遊んで〜ってうるさくて、大変だったよ」


「そっかぁ、明音君甥っ子いるんだ? うちは一家総出で、真冬んちにお邪魔しておせち食べにいったんだぁ」


「へぇ〜! そうなんだ!」


「うちは親同士も仲がいいからね。僕はそういうの興味ないから、遠慮したかったんだけど、那月がどうしてもってうるさくて」


「いやぁ、せっかくのお正月じゃん? お母さんとおせち作ってたんだけど、今年はすごい張り切っちゃって。


見る? と言われて、差し出された携帯を眺める。

そこにはうちの質素なおせちとは比べ物にならない、まるで料亭のような豪華な料理が並んでいた。

さすが、料理好きな那月ちゃんの家、というところだろうか。

二人で楽しそうに写真を撮ってる様子をみてると、なんだか羨ましくなってくる。

幼馴染って、やっぱりいいなぁ……


「ほぉん、見せつけてくれるじゃねえか」


ふいに、腕をぐいっと引き寄せられる。

気がつくと、いつの間にか彼の腕の中に収まっていた。

いうまでもなく、それはこうで、彼は真冬ちゃん達に勝ち誇ったように笑って見せた。


「こっちは明音んちの親に挨拶して、お姉さんにも認知されたんだ。こっちのほうがぜってー勝ち組だろ」


「別に競ってないけど。ていうか君、付き合ってすぐなのに言ったの? まだちゃんとした彼氏でもないのに。別れたらどうするつもり?」


「いつ言おうが俺の勝手だろ。つーか別れねーし。舐めてんのか真冬」


相変わらず、この二人は似たもの同士だ。

那月さんと目が合い、また始まったねと笑い合う。

今年も新年早々、賑やかになりそうだ、なんて思っていると、また賑やかな声が聞こえて来てー


「みなさぁん、あけましておめでとうございまぁす!」


「おめ、よろ」


ドアが開く。

そこには、可愛らしい蜜柑をあしらった振袖姿の橙子ちゃんと、袴姿の純君がいた。

服装のせいだろうか、お正月感が一気に増した気がした。


「わぁ、二人とも可愛いっ! めちゃ似合ってる!」


「でっしょぉ? メイドさんが着付けしてくれたんです〜。可愛いでしょぉ?」


「でも、なんで振袖? もうお正月終わってるよね?」


「ふゆにゃんってばわかってないですねぇ。財前の娘ともなると、新年早々挨拶回りばっかりであちこち駆け回るんです。だから私もうくたくたぁ〜」


「ボクもとーこのお婿さんになるから、それについてってた」


「お前も苦労してんのな」


「はいはーい。みなさーーん、あけおめことよろーー元店長の初お目見えですよー」


ほぼ同時に、元店長である藍さんがやってくる。

挨拶をしようとしたのも束の間、彼はばっと箸のようなものを差し出してきた。


「お正月なので、ミーがテキトーに作ってきました。おみくじ代わりにひいてみてくださーい」


「え、っとぉ。なんですか、これ」


「おみくじですよー。この時期限定で、くじ形式にメニューを展開するのもありかと思いましてー。ものによっては色んなものと交換できますよー」


「さっすが師匠!! 金に抜かりねぇ!」


みんなが、いつも通りはしゃきだす。

新年とはいっても、僕の知っている彼らと何も変わらない。

賑やかで、騒がしくて、温かい。

この幸せな時間が、明日も明後年も、ずっとずっと続いていけばいいのに――。


「あ、言い忘れてた。ボク、明日からお店これなくなるから。ちゃんとパパは来させるから、安心して」


なんて思っていたのは、たった束の間。

止まっていたはずの、それぞれの未来に向けた歯車が、音を立てて動き出すーー


(つづく!!)


おまけの小ネタ


藍「はい、てなわけで運試しでーす。あくまでこれはみなさん用なので、気軽ーに引いてくださーい|꜆˙꒳˙)꜆」


明音「えっと、どれどれ……あ、吉だ! 特典はミニお汁粉、だって( *´꒳`*)」


那月「あ、うち中吉で、ミニおせちだって〜(*´ `*)真冬は何だったの?」


真冬「小吉。貰えるものは餅か……これでもかってほどお正月だね」


橙子「しかもこれ、いいことたくさん書いてるじゃないですかぁ。あなたの人生、いいことが起こるかも、ですって! やだぁ、幸先いい〜♪٩(>ω<*)و」


純「ボクは大吉、コーヒー無料券だ。待ち人必ずくる、ってあった。いえい✌︎︎( ◜▿◝ )」


黄河「なぁ、俺凶だったんだが……貰えるものは店で確認ってなんだ?( ・᷄-・᷅ )」


藍「おーさすが黄河さん、引きがつよーい。凶はこの中で一番下の賞。てことで、罰ゲームとして、店の片付け全任せ券でーす」


黄河「いや、なんでだよ!ヽ(`Д´)ノ」


那月「さすがこう君、持ってるねぇ〜( ◜ω◝)」


真冬「ま、これも運だからね。僕らはお餅でも食べながらみとくから(・ω・)ノ」


明音「あ、あの、僕も手伝……(^^;)」


橙子「いっときますけどぉ、あーちゃんはお手伝い禁止ですからねぇ? これは、彼の引き結果なので❤︎」


純「がんば、こーが( ´∀`)b」


黄河「お前らと言うやつは揃いも揃って……!」


この後ちゃんと居残りしました。

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