死なない女の子。3
死なない女の子は、今日は来なかった。
ー翌日。
『ルンルンッス!』
『るんるんだね。』
『状況を整理しましょう!』
皆既日食で太陽が燃えているソファは
今日はお休みなので、
ファンシーショップの片隅の畳の間で、
お話をするみたい。
どれどれ、聞き耳を…
『私、名前がルンルンッス!』
死なない女の子がちょこんと頭を下げて言った。
『私は、ルンッス!』
違和感の女の子もちょこんと頭を下げて言った。
『かわいい名前だね』
『なるほどです。そういえばお名前もまだ聞いていませんでした。』
歌ちゃんが供述調書に2人の名前を記入しながら
2人に質問する。
『何か、その他に、
2人の情報ってありますか?』
『それがッスね…。』
ルンルンちゃんとルンちゃんは顔を見合わせる。
『記憶喪失ッス!』
『元気いっぱいだね』
『記憶喪失ですか…んー。
そういえば…ルンルンちゃんの違和感は
どうですか?まだ何か変な感じします?』
こーゆー時の歌ちゃんはとても頼りになる。
真面目でいっしょーけんめいやる女の子だから、
物語が進む進む。
『もう違和感、全く無いッス!』
『良かったねー』
『良かったですね。…ってそうなると
ドッペルゲンガー疑惑はどうなるんでしょう?』
『なんだかルンルンちゃんもルンちゃんも楽しそーだから、いーんじゃない?』
知恵の輪をキラキラさせながら夢ちゃんが言う。
『んー、そうですかねー?
なんだか、何かひっかかるような…』
『大仲良しッス!』
畳の間にてちょこんと正座をしてニコニコしているルンルンちゃんルンちゃんは、まあ…
楽しそうな嬉しそうな感じで、
ドッペルゲンガーとかなんとかの、
よくわかんない存在のくせして、
なんだか悪さをしてきそうな類なら、
夢ちゃんも歌ちゃんもそのあたりは感知するだろうし…。
もしかしてそろそろ終わるの?この物語。
『そうですね。ルンルンちゃんがハッピーなら
それで解決ですね。』
『お騒がせしましたッス!』
『いーよー。』
『解決できて良かったです。
またいつでも遊びに来てくださいね。』
ルンルンちゃんとルンちゃんは
また同じタイミングで言った。
『また遊びに来るッス!』
まあね、何にも悪い事が起こらないお話だったのなら、それも良いかもしれない。
みんながハッピーなのが1番なのだもの。
…だが……。
なぜか2人はその場から動かない。
『うう…』
『?』
『足が痺れて動けないッス!』




