残酷な天使のテーゼ。4
『やった!やった!』
お友達の天使達と、大喜びのセフィーちゃん。
トコトコと歌先生の前へ。
『歌先生、ありがとう!』
『おめでとう。セフィーちゃん。』
『ラッパ、上手だった?』
『はい。とっても上手に吹けていました』
セフィーちゃん、
頭ナデナデされながら、満面の笑みを浮かべる。
『これから、お友達とみんなで、
天空でラッパを吹いてくるね!』
『はい。』
『世界を終わらせてくる!』
『う…』
歌先生は魂の抜け殻になった。
『少し…いいかい?セフィーちゃん。』
ブランデーのグラスを、カラン。
メロディ姉さんの周りに、風が吹きはじめた。
『はい。メロディ先生。』
『その“世界を終わらせる”ってのは、
一体なんだい? 小さなエンジェルちゃん。』
『うん。セフィー達、
神様から、その役目を与えられたの!』
ピクっ…とメロディ姉さんの眉が動く。
『役目…だって?』
『そーだよ。神様が、
とってもとっても大事なことなんだってー』
ふぅ…。とシガレットチョコ。
『セフィーちゃん。音楽ってね…』
『うん。』
『音を…楽しむ…と書いて音楽なのさ。』
『うん。それは知ってる』
『知ってるなら、まあ、それはいいや。』
『セフィー、ラッパ楽しいもん!』
『そうだね。楽しむ事ができているのなら、
君はもう立派なラッパー…さ。』
『うん!ありがとうメロディ先生。』
『だけど…エンジェル、
お友達のエンジェルちゃん達にも、問おう。
そこに…自由はあるのかい?』
『自由?』
『ラッパは神様から、与えられたものだろう?』
『うん。』
『自由って…自分で選ぶことなのさ。』
風が少しだけ強くなってきた。
『自分で…選ぶ…?』
『さて。ここでコイツさ。』
メロディ姉さんは、チェスの駒をそうするように、小さなピンクの容器に入った怪しげな液体を
、コトン。と置いた。
『小さなエンジェル。
コイツをやってみる気は…ないかい?』
『これ、なに?』
『シャボン…シャボン玉さ。』
『ラッパの代わりにシャボン玉をするの?』
『大事なのは、君達が、自分自信で…選ぶ事さ。
アタイは、無理は言わない。』
『でも、シャボン玉じゃ
世界は終わらせらんないよ?』
『そうさ。』
『セフィー達、神様に怒られちゃう…』
いつの間にか風は、その強さを増し、
今や吹き荒ぶほどになっている。
『風が…騒がしいな…』
『メロディ先生、シャボン玉どうするの?』
『いいかい。神様が世界を終わらせようとしているのは…、汚れちまった人々の心を浄化するためなんだよ』
『…浄化?』
『そうして、綺麗になった世界で、新しい世界を作るのさ…全部、壊しちまった後にね。』
『うん。』
『壊す…必要なんて、あるのかい?』
『え?』
吹き荒れていた風が止んだ。
『汚れちまったのなら…』
『…』
『洗えばいいのさ。』
『!!!』
『このシャボン…石鹸でね。』




