残酷な天使のテーゼ。3
『ふうん…天使のラッパ。ねえ…』
メロディ姉さんは、
バーボンの注がれたグラスを、
カラン。と鳴らした。
かつて、自由を追い求め続け、
自由へと失踪した、伝説の姉さん。
『そうなんです…。
セフィーちゃん達7人が、ラッパを吹くと世界の終わりが…』
歌ちゃんが真剣な顔をする。
『神様、いじわるだね。』
『そうだね。夢ちゃん。足ちっちゃいね。
おだんご美味しそうだね』
『でもさ、歌ちゃん。その世界の終わり、
神の裁き、終末の目的ってヤツをさ、
…考えてみてごらんよ』
メロディ姉さんがシガレットチョコを、
ふぅ…。
たゆたわない煙。
『…終末の目的?』
『そうさ。歌ちゃん。爪が綺麗だね。
終末にはたして一体、何の目的があるのか、
そこんとこをアタイは、セフィーちゃんに聞いてみるつもりさ。』
『…』
『まあ。心配せずに、
このメロディ姉さんに任せな。』
『はい。ありがとうございます、
メロディ姉さん。』
ー卒業試験が開始された。
『はじめまして。
セフィーちゃん。試験官のメロディです。』
『は、はい。よろしくお願いします!』
緊張マックスしているセフィーちゃん。
歌ちゃんラッパ教室から、歌先生。夢先生。
そして、レイちゃん、アスカちゃん、…
先生達と、6人の天使が見守る中、
セフィーちゃんはラッパを、レディーポジションした。
『ラ。』
『あれっ』
『パ。』
『あれあれっ』
試験の独特の空気感に、緊張マックスのセフィーちゃんは、
ラッパをうまく鳴らせない。
『…ラ。』
焦れば焦るほどに、
ダメダメになっていくセフィーちゃん。
その時
『セフィーちゃん!』
歌先生が叫んで手のひらを、
セフィーちゃんに向けた。
涙目のセフィーちゃんが、
歌先生のてのひらに見たもの、
『じょうずにできたね!』
のスタンプ。
ゆっくりとうなずいたセフィーちゃん。
涙をふいて、大きく深呼吸を。
そして、
セフィーちゃんは、顔を上げて前を見た。
『ラッパ♪』
見事なラッパ演奏が、
試験会場の全員の心に響いた。
今できることの全てを、
見事にやり切ったセフィーちゃん。
笑顔で、歌先生にピースサインをする。
歌先生もピースサイン、感動して泣いている。
『セフィーちゃん。おつかれさま。
試験結果を発表するよ』
メロディ姉さんが言う。
『試験は…………合格です!』
おめでとう!セフィーちゃん!
世界が終わります。




