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残酷な天使のテーゼ。1



『ラッパが下手っぴなの。』


《片翼の天使》が、来店した。


名前は、セフィーちゃん。


『…ラッパが下手っぴなの』


『…ラッパ、楽器のラッパですか?』


『うん…。がんばって練習してるけど、

ぜんぜん上手になんなくて…』


『私も、ラッパって、詳しくはないですけど…

一度、聞かせてもらっても、いいですか?』


歌ちゃんは最近、何が来ても慌てなくなった。


セフィーちゃんが、ラッパを吹く。


『ラ。』


そして無音。


『セフィーちゃん?』


『パ。』


セフィーちゃん本人は、

大真面目、必死に演奏しているのだけど、

ボリュームをミュートされてるみたいに無音で、

それは完全なる無音だった。


『はあはあ…どうだった?』 


『パ。って聞こえたよ?』

 

夢ちゃんは、スイカバーを食べていない。


『パ。…やっぱり…』


セフィーちゃんが、肩を落とす。


『ラッパって、初めのうちは、音を出すことさえ

難しい楽器です。』


歌ちゃんが、ラッパマガジン

8月号を見ながら言った。


さっそく関連資料から、レッスンの方向性を、

決めたようだ。


『焦らずに、ゆっくりゆっくり、でいいですよ。

少しずつです』


『はい!ありがとう、歌先生。私、がんばる!』


歌先生の、やる気を育てる、ゆるやかレッスン。

セフィーちゃんも、やる気になったようだ。


『ラ。』


『…』


『…パ。』


『…今日は、ここまでにしましょうね。

セフィーちゃん、今日だけでも

少し上手になったみたいですよ。』


レッスンの効果を実感した、

セフィーちゃんの顔がパッと明るくなる。


『上手だったよ。』


夢ちゃんも、褒めてみた。


『ありがとう! 歌先生。夢先生。』


先生…と呼ばれて、感動…ジーン…

としているのは、夢先生だけでは無い。

歌先生もジーンしてた。


『また、次もレッスンお願いします!』


『はい。予約フォームを作ったので、

そこからセフィーちゃんの都合に合わせて、

予約してくださいね』


歌先生、いつの間に?


『セフィーちゃん、頑張り屋さんだねー。』


夢先生も、褒めて伸ばすやり方。


『がんばって練習して、ラッパ上手になったら、

ラッパのお友達に聞かせてあげるんだー』


『お友達に?』


『うん。』


ニコニコしているセフィーちゃんを見ていると、

歌ちゃんも、夢ちゃんも嬉しくなった。


『お友達もラッパふくの?』


『セフィーとね、

レイちゃん、アスカちゃん…』  


『うんうん。』


『マリちゃん、ミサトちゃん、リツコちゃん…

あと、カヲルちゃん!

みんなで、ラッパを吹くんだよ』


『仲良しなんだね』


『みんなでね、ラッパを吹いてねー』



『うんうん。』




『世界を終わらせるの』




なんて?

















 



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