月を盗んだ女の子。6
ー朝は来る。
少なくとも今日は来たみたい。
そのまま放ったらかしていたなら、
お昼頃には
昼が来るかもしれない。
ソファが燃えている。
『夢ちゃん先輩』
『んー?』
『昨日の事、覚えてますか?』
『だいたい覚えてるよー』
『ほんとですか?』
『…うん。』
昨日一晩中を泣き腫らして
目が真っ赤に腫れてる歌ちゃん…
って、あれ?
腫らして腫れてる?大丈夫これ?
腫腫になってるけど…
見た目がまるでよくない言葉みたいだから、
うさぎさんみたい、ピンクの目。にする。
きっとそっちのが かわいから。
ピンクの歌ちゃんはいつもみたいに
ウロウロしながら何か忙しげにしてはいるが、
どこか心はここにあらずって感じで、
ソワソワしてるってのは心が落ち着かない様子。
『そろそろかも。』
そんな様子のピンク歌ちゃんを見ながら、
ピンクの夢ちゃんは燃えるソファから
ゆっくり立ち上がり窓、及び、カーテンの前へ。
『開けるよー』
『…はい。』
クリームティーみたいな
美しい旋律みたいなカーテンを開けると
そこには…
月が出ていた。
『やた!』
『お月さま、帰ってきたんですね!良かった!』
あくびちゃんは、月を盗んだ女の子。
だけども基本、この世界の全ての人間はハッピーに向かう事を、ハッピーであることを何よりも重要視、愛すべき事としているので普段は月なんか盗んだりしない。
邪悪なるもの豆、の呪いにて、
月を盗まされたのだ。
呪いはこたつをアレしちゃっただけではなく、
あくびちゃんの心にまで
その影響を及ぼしていた。
だが、夢ちゃん歌ちゃんの
1話から5話までの活躍、こたつ姉さんの想いにより、その心が呪いから解放された今、
もはやあくびちゃんは
月を盗んだ女の子では無い。
白く青く黄色く赤く
燃えるような光を放つお月さまを見上げる
夢ちゃん歌ちゃん2人の目はピンクくて、
まるで うさぎさんみたいだった。
⭐︎⭐︎⭐︎ 《夢ちゃんの能力発動》 ♡♡♡
ハッピーバースデー。
夢ちゃんの能力は全てを強制的にハッピーに寄せる、再構築・再解釈の力。
その力は過去、現在、未来から、
事実、嘘、可能性、パラレルにまで及ぶ。
ー《再構築》ー
1話から6話冒頭。
ー《再解釈》ー
あくびちゃんはこたつ姐さんの想いを胸に
ハッピーへ向かって『しっかりと』
歩きはじめた。
⭐︎♡
朝は来る。
少なくとも今日は来たみたい。
そのまま放ったらかしていたなら、お昼頃には
昼が来るかもしれない。
ソファが燃えている。
『夢ちゃん先輩』
『んー?』
『あくびちゃんからお手紙が届きましたよ!』
『ほんと?うれしいね!』
『嬉しいですね!』
燃えるソファに仲良く座りお手紙を…。
あ!
危ない!
他人宛の手紙を勝手に開封して読む行為は、
「信書開封罪」
という犯罪に該当する可能性があります。
たとえ家族(夫婦や親子)であっても
、正当な理由なく勝手に開封することは
法律で禁じられています。
危なかった…。
お手紙を読む事ができなかったので
何がどうなったのかはわからないけど、
その後1日中、夢ちゃん歌ちゃんは
ずっとずっとニッコニッコで、るんるんしてて、
なんだかずっとずっと
ご機嫌さんみたいだった。
そんな2人を見ていると
こっちまでハッピーな気持ちになるよ。
全てに祝福を!
ハッピーバースデー!
ああ、あと。
燃えるソファの後ろの壁んとこ。
そこには
笑顔のあくびちゃんの写真が飾られていたよ。




