ガソリンの揺れ方。2
ハーメルンの街はとても活気があった。
最近のオカルトブームの影響で、
《ハーメルンの笛吹き伝説》が再び注目され、
街には観光客が押し寄せた。
街の大通りには、
ハーメルンの笛(ラムネ付き)、
ハーメルンの笛吹きオリジナルTシャツ、
ミッシング・チルドレン饅頭などの、
関連グッズを売る屋台が立ち並び、どこも大変な賑わいを見せている。
『わあ!ハーメルン!すごい人!』
シーナちゃんがウキウキして、
そのオカルト探究心をキラキラさせている。
『そうだねー。お祭りみたい。ワクワクする』
夢ちゃんは、笛ラムネを食べている。
『シーナちゃん、取材はどうやってやるんですか?』
歌ちゃんはさっきピンク色の、
ハーメルンTシャツを買っていた。
『ふふふ。歌君。シーナにおまかせください。
取材とゆーか、これはもう捜査です。捜査は足でするものです。』
シーナちゃん。探偵みたいな、あの帽子。
『シーナは、ちゃあんと考えてます。
まずは、街の人に聞き込み捜査です!』
とゆーわけで、
シーナちゃんによる、探偵ごっこが始まった。
『観光客かい?ようこそハーメルンへ』
てな、感じに
街の人達は、友好的で、さすが観光地。
誰もがにこやかに、捜査に協力してくれた。
これなら、伝説の謎を解明するのも早そうだ。
夢ちゃんも、一応ちょっとだけ協力しながら、
ミッシング・チルドレン饅頭を食べた。
街中を歩き回り、足は棒のよう。
つかれたー、少し休憩しよー、
と、ぐずる夢ちゃんの提案で街の裏通りのカフェに入った。
『おや?めずらしい…ずいぶんと、
かわいらしいお客だね。』
カウンターのカフェ店員さんが、
3人を見てそう言った。
『どうしたんだい?おチビちゃん達。
…道に迷ったのかい?』
なんか…かっこいい…
と、夢ちゃんは思ったけど、
少しだけビビったので、何も言わない。
『シーナ達、今このハーメルンの街の謎を、
捜査しているのです!』
『…捜査…だって?』
カフェ店員さんの顔が、少し険しくなった。
『はい。伝説の謎を解き明かすのです!』
『やめときな!』
『え?』
カフェ店員さんは、↓を、穏やかな口調で言う。
『いいかい、おチビちゃん達。世の中にはね、
知らないほうが幸せなこと。
ってのがあるんだよ…』
穏やかな口調だからこそ、逆に怖い。
完全にビビった3人は、
どしよなにこれ、やだやだ、
って、固まって動かない。
『…ああ。ごめんよ。
どうやら、怖がらせちまったようだね。
悪気はないのさ。かんべんしてくれ。』
…ほんと?
『さあ、座りなよ。一杯おごってやるからさ』
…ほんとほんと…?
『ミルクティー飲むかい?』
ーーーー。
さっきまで、泣きそうだった
3人のおチビちゃん達は、
ミルクティーを飲んで、ニコニコした。




