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嘘つきの女の子。3



『歌さん、夢さん…

せっかく来ていただいたのに……ごめんなさい』


悲しそうな顔のお母さんに、歌ちゃんが言う。


『大丈夫です…大人だって手術って言われたら、

やっぱり怖いですからね…』


『…はい』


『まわりが…はやく手術をやらなきゃ、

はやく治さなきゃ、なんて言うと…


リカちゃんだって、困っちゃうだろうし…』


『…はい。…そうですね』



『…また、2人で

リカちゃんに、会いに来てもいいですか?』


歌ちゃんがそう言うと、お母さんは少しだけ驚いてから、ゆっくり頷いた。


『…はい。ぜひ』


夢ちゃんは小さく笑って、


『約束のクッキー、ちゃんと持ってきますね』


『ふふ…楽しみにしてます』


お母さんは少しだけ、笑顔になった。


ーーー。



青空色のテーブル。

金魚鉢にはお魚さん。

かわいい植木鉢のチェリー。


『夢ちゃん先輩…』


『なあに?歌ちゃん』


『リカちゃん、よくなるといいですね…』


『うん。そうだね…』


『……』


歌ちゃんは、うつむいて黙っている。


『…だって』


『え?』


『お魚さん、リカちゃんに見せてあげたいもん。

かわいいから。』


『…そうですね。』



ーーそれから、しばらくして


リカちゃんのお母さんが来店した。


ミルクティーを差し出す歌ちゃんに

お母さんが言う。


『このあいだは、リカに会いに来てくれて、

ありがとうございます』


『いいえ。大丈夫ですよ。

私達もリカちゃんに会いたかったし…』


『私も、少し焦っていたところがあって、

手術の話ばかりをして、リカを…

困らせていたのかもしれません…』


お母さんは、目に涙をにじませた。


『…』


『…あ。すいません。

ところで…あれから、

マキちゃんと、ミキちゃんは…』


『あれからは、…2人とも来ていないですよ』


『…そうですか』


お母さんは、ミルクティーを一口飲むと、

歌ちゃんと、夢ちゃんの目を

まっすぐに見つめて言った…。


『…実は、リカのお友達の、

マキちゃんと、ミキちゃんは…ーーー』



ーーーー。


軽く頭を下げて、お母さんは帰っていった。


青空色のテーブルには、1枚の写真。


それは、リカちゃんと、

お友達のマキちゃん、

ミキちゃんが、3人で映った写真だった。


『…夢ちゃん、先輩』


『ん…ー?』


『…こんなに不思議な事って…』


『うん。』


『こんなに…

優しくて…不思議な事って…あるんですね』


『うん。そうだね。…やさしいね。』


『…』


『…最初から』


『うん。』


『…最初から、

マキちゃんと、ミキちゃんのお話は…

ほんとうの話だったんですね。』


『そうだね…』



ーーお母さんが、

夢ちゃんと、歌ちゃんに 

見せに来てくれた写真。


かわいらしいお人形さんをふたつ、

両手に抱っこするリカちゃん。


お人形さんの顔は、


マキちゃんと、ミキちゃんの顔に、


『そっくり』 に見えた…。















































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