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嘘つきの女の子。2


カラフルでかわいらしい形をした、小さなお家。

アイスクリーム色のドアをノックすると、

マキちゃん、ミキちゃんの大切なお友達、


《リカちゃん》


のお母さんが出迎えてくれた。


『こんにちは。はじめまして。歌といいます。』


『こんにちは。はじめまして。僕は夢です』


『ああ…お手紙いただいています。

はじめまして。…どうぞ中に入ってください』


リカちゃんのお家の中は、

大きなリボンのついたドレスや、

ふわりと広がるお姫様みたいなスカートが飾られていて、


『とってもかわいいお洋服ですね』


『ありがとうございます。

私が少し、お洋服のデザインをしているので…』


『いいな。かわいい。』


お母さんは少しだけ、微笑む。


『リカちゃん、あなたにお客様が来たわよ』


『え?リカにお客様? 誰だろう。』


リカちゃんは、

ベッドにちょこんと座っていて、

目を閉じたまま、お母さんの声のする方に顔を向けた。


『こんにちは。リカちゃん。私、歌です』

『こんにちは。リカちゃん。僕は夢だよ』


『こんにちは。リカです』


ベッドの隣にそっと座って、

リカちゃんの手にお土産のクッキーを握らせる。


『これ、クッキーです。おいしいよ』

『ありがとう。歌ちゃん』


リカちゃんのお部屋は、

天井にはお星さまが描かれていて、

壁の棚には、お魚さんのぬいぐるみや

かわいらしいお人形さんが飾られている。


『とってもかわいいお部屋だね。』


夢ちゃんがそう言うと、

リカちゃんは嬉しそうに、笑顔になった。


『リカちゃん、あのね、』


歌ちゃんが、ゆっくりとお話しをはじめる。


『今日、私と夢お姉ちゃんがリカちゃんに会いに来たのはね、リカちゃんのお友達の、

マキちゃんとミキちゃんに、

お願いをされたからなの。』


『え? マキちゃんと、ミキちゃんが?』


『うん。』


『お願いってなあに?』


歌ちゃんは、リカちゃんの手に触れる。


『マキちゃんとミキちゃんは、

かわいいお魚さんや、綺麗なお花を、

リカちゃんと一緒に見たいなって、言ってたの』


『…』


『そのためには…

ちょっとだけ怖いかもだけど、

お医者さんに、なおしてもらわなきゃいけないでしょ?』


『…うん』


『だからね、リカちゃんがんばれーって。

お姉ちゃん達も、

リカちゃんを応援してあげて、って。

お願いしに来てたの』


『マキちゃんと、ミキちゃんが…』


『うん。』


『…がんばれー…って?』


『うん。』


『…』

リカちゃんは、うつむいたまま黙ってしまった。


『お魚さん、かわいーよ』


『……』


歌ちゃんも夢ちゃんも、

お母さんも、優しくリカちゃんを見つめていた。


『…リカ、眠くなっちゃった。』


『……リカ…』


お母さんが悲しそうな表情になる。


『…お姉ちゃん達、

またリカちゃんに、会いに来ていい?』


歌ちゃんが、ゆっくりと立ち上がりながら言う。


『…うん』


『また、おいしいクッキーもって来るね』


歌ちゃんはそう言って微笑んだ。





















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